共産党が党名を変えない限り、血塗られた歴史は否定することはできない。共産党だけが権力に抵抗したかのような自己宣伝をしているが、彼らが挑発的な過激な行動をしたことで、治安維持法がつくられたのではなかったか。立花隆の『日本共産党の研究上』では、戦前において共産党が何をしたかを痛烈に批判している▼「共産党は、表面上は派手に天皇制政府と激突してみせたが、実際上は天皇制権力を強め、階級運動自体を弱体化させ、天皇制に奉仕したのである。そして驚いたことには、共産党の指導部には当局のスパイが入っており、共産党の後半期の活動はスパイに指導され泳がされながら、ギャング事件、金品の持ち逃げ事件、美人局、リンチ事件などの不祥事を次々に起こし、階級運動全体の品位を低め、世論を敵に回すようなことをしたのである」。それは戦後においても変らなかった。「民主主義がようやく地に足をつけて大きく歩き出したときに、共産党は武装闘争を叫んで、革新勢力を大きく後退させた上に、治安維持法の戦後版、破防法をつくらせてしまった」のである▼共産党は自分たちの歴史を語るにあたっては、そうした過去には一切触れず、自分たちの闘いだけが正しかったと主張する。その独善性は今も一貫している。その共産党と組むことで、民進党は生き残ろうとしているのである。参議院選挙で民共勢力に勝たせるようなことがあれば、日本はとんでもないことになってしまう。安倍自民党が政策的に完璧ではないとしても、自己を絶対化して他者を裁くような政党に、日本の舵取りを任せてはならないのである。
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