草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

テロリストの動機を真に受けてはならない

2023年04月25日 | マスコミ評
 安倍さんを殺害したテロリストや、岸田首相に爆発物を投げたテロリストのような人間はいつの世にもいます。過激な行動をする人間は、自暴自棄になっている場合が多いようです。政治や宗教にこじ付けて平気で人を殺めることになるのです。ですから、テロリストが動機を語ったとしても、自己を正当化するための発言でしかありません。
 5・15事件や2・26事件では、青年将校らが決起したのは、それなりの時代背景がありました。部下たちの姉や妹が売られているという現実があり、東北などは経済的に惨憺たる生活を強いられていたからです。
 今回の二人のテロリストは、エビデンスを確認することなく、あまりにも短絡的です。安倍さんが旧統一教会と関係が密だったというのは、事実において間違っています。旧統一教会にとっても、迷惑な話だと思います。
 マスコミがアベガ―のために旧統一教会を持ち出したのも、あまりにも無理があります。しかし、連日のように、マスコミがキャンペーンを行えば、それを口実にして、反抗に及ぶのが情報弱者なのです。
 孤独な現代人というのは、一つや二つのことで、殺人犯になったり、自殺するわけではありません。もっと根深いものがあります。社会学的な観点からのアプローチが必要になってきており、テロリストの言葉を、真に受けるべきではないと思います。
 それ以上に社会が病んでいることに目を向けるべきです。それは一政治家が仕出かしたことではなく、権威が失われ、帰属意識も希薄になっていることと、無縁ではないような気がしてなりません。

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