ネットに興味を抱くようになったのは、今から20年ほど前にブログを書くようになってからだ。それから2チャンネルを覗いたり、フェイスブックで友達づくりへと進んだ。「チャンネル桜」もためになった。それから「虎ノ門ニュース」を欠かさず見るようになり、あまり発言の場に恵まれていない、保守派ジャーナリストの意見を色々と知るようになった。元財務官僚の高橋洋一氏の話は説得力があった。ただ、共通していることは、ある程度は名の知れた人たちで、社会的な立場を持つ人たちであった。
昨年の後半からネットで起きたことは。それとは全く異質である。暇空茜氏という一ネット民が、「共産党と強いつながりのある」が仁藤夢乃 氏が代表の社団法人CoLaboの会計について疑問を呈した。それで監査請求ということになったが、CoLabo側の弁護団は、何を思ったか名誉棄損で暇空茜氏を提訴したのである。それをあまりにも横暴だというので、ネット民の多くが暇空茜氏にカンパする事態になった。
そして、暇空茜氏を支援する輪が広がって、新年になっても、話題の中心はCoLaboであり、それと関係のある団体である。しかも、東京都監査委員会は都に対して「本件請求に理由がある」と述べるとともに、「不適切と認められるものがある場合や委託料の過払いが認められる場合には、過去の事業年度についても精査を行うとともに、返還請求等の適切な処置を講じること」を勧告したわけだから、CoLabo側は守勢一方である。
誰がこんな事態を予想しただろうか。アニメオタクを自称する暇空茜氏が、自分たちの自由な活動を規制するような動きに対して、異議を唱えたことがきっかけで、とんでもないことになったのである。
有名人ではなくても、大胆な問題提起をすれば、世間が認めてくれる時代になったのである。マスコミは、CoLaboの会計不正疑惑に口をつぐんでいるが、それはジャーナリストとしての本分を放棄したことにほかならない。
今回の暇空茜氏の勇気ある行動は、大きな組織が世の中を動かすのではなく、情報の質によっては、個人でも可能なことを教えてくれる。ネット恐るべしなのである。
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