ネットで朝日新聞の「天声人語」などを読むのに、わざわざログインしなくてはならない。無料会員はあるものの、それだと記事が限定されてしまう。最終的には有料会員の拡大を狙っているのだろう。ネット時代においては、情報を発信するのも、それを受け取るのも、経費は限りなくゼロに近い。しかし、そのことを朝日新聞は忘れているようだ。「天声人語」に目を通しておかなければ、大学の受験もままならないときもあったが、今それを読むことは、かえってマイナスになる。戦後民主主義の虚妄に賭けているわけだから、新たな見方や発想は出てこないからだ。平和惚けをした論調で、国民を騙そうとしても、誰ももはや見向きはしない。多くの人に訴えたいのであれば、無料でいくしかない。どんな人であろうとも、自由に意見を述べられるようになった。それがネット時代の特徴だ。しかも、そこでは年齢などおかまいなしなのである。オタクである「ギーク」の後を受けて、ネット上で育った「キッズ」が、あらゆる情報を消化し、分析し批評する。その奇抜さが世の中をリードするのだ。彼らは受験勉強の勝ち組ではない。型にはまった教育を受け、暗記力だけで勝負してきたエリートではない。新たなエリートが登場しつつあるのだ。朝日新聞で胡坐をかいている受験競争の勝ち組は、天下をとったと勘違いしているが、それは大きな間違いである。正規の教育を受けずとも、才能のみでのし上がってくる「キッズ」の方が、朝日新聞などよりはるかに上なのである。
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