草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

日本保守党の成否は大衆の支持を得られるかどうかだ

2024年03月22日 | 日本保守党
 日本保守党は大衆運動としての面が強いわけだから、今の世の中に不満を持った人たちが集まってきて、ワイワイガヤガヤ騒いでいると、そのうちの方向性が定まってくるのではないか。
 大衆運動をコントロールすることは困難である。ロシア革命だって、レーニンやトロッキーの思惑を超えて、先に先に進んでしまったのである。江戸幕府が倒れると予測したのは、勝海舟など一握りでしかなく、西郷隆盛は勝の話を聞いて、それでようやく討幕を決断したのである。
 日本保守党に勢いがあるのは、日本が追い詰められているという危機感が大衆に漲っており、現状を打破したいという思いがあるからだろう。大衆運動として突っ走るエネルギーは十分にある。
 一度始まった大衆運動のプロセスについて、エリック・ホッファーは「言論人によって開拓され、狂信者によって具体化され活動家によって強化される」(『大衆運動』高根正昭訳)と書いている。その発端から完成までそれぞれ役割分担があるのだ。「狂信者」という言い方には抵抗があるが、百田氏や有本氏は言論人として発言しており、どれだけ熱狂的な支持者が集まってくるかである。
 ホッファーは「活動家は自滅的な紛争と、無謀な狂信者から運動を救う。しかし彼の出現は、運動の動的段階の終了を示すのがふつうである」と分析した。大衆運動を締めくくるのは活動家なのである。今の段階でそこまで心配する必要はないのである。
 日本保守党に注目が集まるのは、日本が岐路に立たされており、方向転換をするには、革命的な大変革が迫られているからである。すでに賽は投げられたのだから、今後の成り行きを見守るしかない。

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