草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

国家権力は個人の内面に立ち入るべきではない

2024年03月10日 | 安全保障
 重要機密に問題のある人は接触させないようにする。セキュリティークリアランス法の趣旨は大事ですが、性的なことに言及する場合は、問題行動があったかなかったかで判断するしかありません。個人の性的な部分や、人間性のレベルにまで国家権力が立ち入ることは、まさしくフーコーのいう生権力の行使であり、監視強化に結び付きかねません。
 それよりはスパイ防止法をつくって、その網に引っかかるようにした方が、人権保護上も大事なことです。ハニトラに引っかかるのは断じて許すことはできませんが、どこまで立ち入るかは議論があってしかるべきです。
 国家権力は、できるだけ個人の内面に立ち入ることは控えるべきです。面白おかしく煽るのではなく、問題行動をどのようにチェツクするかだと思います。その意味での法律の強化を批判するつもりはありません。
 リースマンが述べているように、全体主義の防波堤というのは、ある意味では性的な自由奔放さであるという事実は、否定することはできないからです。清廉潔白さを声高に叫ぶ者たちが、ナチスやスターリンの手先になったのですから。

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