【本文】
二百八十八段
「をはらの殿の御母上」とこそは
「をはらの殿の御母上」とこそは。
普(ふ)門(もん)といふ寺にて、八講しける、聞きて、またの日、小野殿に、人々いと多く集まりて、遊びし、文作りてけるに、
薪樵(たききご)ることは昨日に尽きにしを
いざ斧(をの)の柄(え)はここに朽(く)たさむ
とよみ給ひたりけむこそいとめでたけれ。
ここもとは、打聞(うちぎき)になりぬるなめり。
【読書ノート】
小野殿=地名。場所は不詳。
打聞(うちぎき)=聞いたままを書きつけること。
二百八十八段
「をはらの殿の御母上」とこそは
「をはらの殿の御母上」とこそは。
普(ふ)門(もん)といふ寺にて、八講しける、聞きて、またの日、小野殿に、人々いと多く集まりて、遊びし、文作りてけるに、
薪樵(たききご)ることは昨日に尽きにしを
いざ斧(をの)の柄(え)はここに朽(く)たさむ
とよみ給ひたりけむこそいとめでたけれ。
ここもとは、打聞(うちぎき)になりぬるなめり。
【読書ノート】
小野殿=地名。場所は不詳。
打聞(うちぎき)=聞いたままを書きつけること。