「わたしなりの枕草子」#360 2012-03-29 08:26:20 | 読書 【本文】 【読み】 一本三 聞きにくきもの 聞きにくきもの。 声にくげなる人の、物言ひ、笑ひなど、うちとけたる気はひ。 眠(ねぶ)りて陀羅尼読みたる。 歯黒(はぐろ)めつけて、物言ふ声。ことなることなき人は、もの食ひつつもい、ふぞかし。 篳篥(ひちりき)習ふほど。 【読書ノート】 聞きにくき=聞くに堪えないもの。 つけて=「て」はつつ。眠(ねぶ)りても同じ。ことなることなき人=格別のこともない人。 篳篥(ひちりき)=雅楽の管楽器。→二百四段。まして練習はやかましい。