ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2011.11.23 3つの“i”-渡る世間は「数字」だらけ-

2011-11-23 20:59:07 | 日記
 向井万起男さんのエッセイを読んだ。タイトルは表記の通り。
 ご存知日本初の女性宇宙飛行士・向井千秋さんのご主人だ。
 
 まずは「まえがき」のご自身の名前の紹介に引きこまれる。
 お姉様が千歳さんで「千」の数字が含まれている。初めてのお子さんで、健康で千歳までも長生きしてほしいという願いが込められているそうだ。そして、向井さんご自身は、お姉様が「千」なので次は「万」という数字を使おうと。「万」という字を使ってどんな名前にしたらよいのか考えた末、七転び八起きの超特大版で「万回」も「起きる」「男」だそうだ。たとえ一万回転んでもたくましく生きてほしい、というお名前。マキオさんではあるがこの字を書く人、とは会ったことがないとおっしゃる。
 自分も親のつけた名前では苦労した口なので、珍しい名前に関する思いは良くわかる。
 そして二人の兄弟は「千万コンビ」だったが、結婚しても「千万コンビ」を解消することはなかったという。そう、奥様の名前は「千秋」さんなのだ。

 あとがきでは、エッセイをお書きになる時に“3つのi”を意識して、うち最低2つの“i”が入っていることを念頭においておられると紹介されている。
 1つ目はinformative(情報を提供する)  読んだ人に“へ、そんなこと知らなかったなあ”とか“それってホントか”と言わせる情報を含んでいること。
 2つ目はinteresting(おもしろい)  読んだ人を“ワハハッ”と爆笑させたり、思わず“ニヤッ”とさせたりする内容を持っていること。
 3つ目はinspiring(感動させる)  読んだ人を感激させて、世界観や人間観や人生観を、ちょっとだけでもいいから変えさせる力を持っていること。

 なるほど、確かに情報提供、面白さ、感動。このうちの2つが揃えばエッセイとしては大成功だな、と思う。こうしてブログを書いている身にも教えられることが多い。私など1つですら覚束ないけれど。

 こうして数字にちなんだ73のエッセイが収録されている。
 産経新聞で2003年から2004年まで「数字イロイロ」として、また、2004年から2005年まで週刊現代で「渡る世間は数字ばかり」として連載されたものを大幅に加筆して単行本化し、さらに文庫化したものだという。
 話し言葉で書かれており、テンポよく肩ひじ張らず愉しんで読めた。

 今日は勤労感謝の日の祝日ではあるが、私は学内のイベントのため出勤した。文字通り“勤労出来ることに感謝しつつ自らも勤労する日”になってしまった。いつものデスクワークと違って力仕事もあったので、終了時には疲労困憊。日中はお天気が良く助かったが、夕方帰る時にはぽつぽつと雨が降り出した。

 夫は無事25時間の船旅を経て父島に到着した模様で、帰宅すると「これから夕食」というメールとともに数枚の写真が添付されていた。いいお天気で暑いそうだ。真っ赤な夕日に青い海、青い空。1000㎞離れた南国なのだと改めて驚かされる。

 そんなわけで今週は明日が通院日だ。
コメント (2)
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