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オール電化とマクロビオティック

2005-12-25 10:36:22 | 出版記事
教室でも質問がありましたが、最近オール電化という宣伝が以前よりも目に付くようになりました。端的にいうと、マクロビオティックを正しいと思われる方、或いはやってみようと思われる方は電気をせめてお料理からは遠ざけねばなりません。現代の生活は電気を抜きには考えられません。考えの及ばぬところまで私達は電気の力のお世話になっています。ですが電気は私達生命エネルギーにとってかなりの錯乱要因です。せめて食べるものは電気のエネルギーでないもので用意すべきです。今では炊飯器までが電気なのです。この辺でくいとめておかねばならないと思います。アメリカの久司先生の教育機関では、マサチューセッツですから相当の寒さでセントラルヒーティングでしたが、ボイラーによる暖房とお湯沸かし方式でした。照明も蛍光灯は一ヶ所もありませんでした。私達の自己認識の甘さを感じたものです。改造がもう無理でも、とりあえず卓上コンロもあります。それに電気は停電することだってあるのです。

オール電化というと聞こえは良いのかもしれません。でも電気は現在果たしてクリーンエネルギーでしょうか?発電所では石炭や重油をたいているのです。それもその火力が100%電気に変えられるわけではありません。この聞こえが良い、手元が汚れない、ということが、現代の私達の意識の見本かもしれません。私達は環境汚染に与していないつもりで十分環境を汚染しているのです。このような偽善的態度は生命の問題にもよく表れています。多摩川にアザラシがでれば可愛いと大騒ぎしますが、食用になっている牛は可愛くないのでしょうか?私達のすばらしい美人がフォアグラを美味しいとにっこり笑って食べています。あれは運動も出来ないアヒルに無理やり食べさせて脂肪肝を作るのです。文化といえば人間は納得するかもしれませんが、アヒルにしてみれば虐待です。身の回りを振り返れば、偽善と欺瞞に驚かされます。平和も美食の追求からは生まれてきません。皆で分け合う心からしか生まれてきません。皆とは人間ばかりではありません。地球全体の動植物全体です。生物は無生物を取り込んで生きているし、動物はその上に植物を取り込んで生きています。犠牲の循環によって生きているのです。動物もまた死んだら無生物に還ります。肉食の実態を厳格に認識すべきです。そうしたら無闇に美味しいとあさって食べられなくなります。お肉は高級品に戻ればいいのだと思います。肉食動物のように大層な努力の果てにありつくものにすべきです。手も汚さず、他人にという仕事を頼んで大量に食べるという事態を想像してください。私達は他の生命の上に生かされています。大食、飽食ということがどんなに罪深いことかわかろうというものです。私達は必要最低限食べればよいのです。

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