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アジのつみれ鍋

2015-04-29 11:28:44 | Weblog

珍しく平戸人としては『まあまあ』のアジを見つけました。それで夜の献立を急きょ、夫の言う『ちゃんこ鍋』こと、アジのつみれ鍋に変更・・・・・お野菜の顔ぶれも変更・・・・・ちょうど美味しい春キャベツにニラ、それにいつもの青菜にえのき茸・・・・・

 この鍋料理は以前お料理教室でも実習したことがあります。海岸に住んでいて、お魚もさばけないのではなさけありません・・・・・日頃お魚やお肉を食べない人達も、水炊きならば敷居も低いし・・・・・それに、どうしてもの時には好みで取り分けられます。マクロビオティックに付き合ってくれている人達にも好評です。マクロビオティックの教室で、お魚やお肉の取り扱い方の講師になるというのもいいかもしれない、と思っています。どんな風に扱って、どんなものを取り合わせるか・・・・・そういうのも実際的かもしれません。

 

アジは真アジでなければなりません。よく丸アジを店頭で見ますが、あれはサバに近い味なので水炊きには向きません。三枚おろしにして、腹骨をすきとり、皮をはぎます。(この段階で、例のイキな塩洗いをします。アジの状態によっては『ぶくぶく装置』の出番になったり・・・・・天然の生きているようなアジなら、そのままで大丈夫です。)細かく刻んで叩いて・・・・・予め青ネギと生姜のみじん切りにお味噌を少し加えてすり鉢ですり混ぜておきます。そこにアジを叩いたものを加えて擂り、塩と片栗粉とお酒を加え、さらに擂って『つみれ』を作ります。アジの状態で卵を加えることもあります。

もちろんフードプロセッサーで・・・・・という選択もありますが、『すりばちとすりこぎ』で作るのを止めるつもりはありません。荒々しすぎる・・・・・などという波動の話になる前に、何よりも何よりも、擂り具合の歩止まりを自由に調節できるんです。ちょっと粗め・・・・・というのが、私達の好みのつみれです。一人では難しい???・・・・・でも大丈夫です。流し台や柱などの前の床にタオルを敷いてすり鉢を据え、両膝ですり鉢を固定すれば助手は要りません。

 

何しろ『ちゃんこ鍋』(このメニューは、昭和50年代、東京にいたころ花籠部屋出身のお相撲さんのちゃんこ鍋屋さんの見様見真似なんです。)ですから、キャベツなどのお野菜は大きく手でちぎります。お豆腐や白身のお魚、メンバーによっては鶏肉を加えることもあります。たれはお醤油ベースです。アジはお醤油、イワシはポン酢・・・・・これは変えられません。お醤油を昆布だしで割って、ネギとすりごまと好みで七味唐辛子を添えます。

そして・・・・・翌日のお昼は残ったスープで『雑炊』と決まっています。この雑炊には玄米ご飯がピッタリです。キャベツとエノキ茸の粗みじん切りをスープで煮て塩(イキな塩)で味を調えほぐした玄米ご飯を加えてひと煮立ち、そして青ネギの薄い小口切りをたっぷり加えるだけ・・・・・卵は使いません。ニラもお昼なのであまり使わないようにしています。 

夫は大満悦でした。考えてみればずいぶん久しぶり・・・・・去年の膵炎騒動の9月以来、初めてでした。水炊きだとあまりお野菜を食べてくれない人も自然にたくさん食べます。息子たちからは、嫁に教えてくれと頼まれています。我が家のお嫁さん達が一息ついてその気になってくれたら、息子の願いをぜひかなえたいと思います。試してみようと思われる方は、このおいしい春キャベツの季節に是非お試しください!!!!!

 

 


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いろは と ままはは

2015-04-18 14:00:59 | 日本語・古事記・歴史・日本人

子供の頃から長年抱き続けた『古事記』に関する疑問をいくつか解決して、『随想古事記』(カテゴリー・父の背負子(随想古事記))という記事にまとめました。年々そのことについての確信は深まるばかりで、自分の心のうちに父祖から受け継いだものをいくらかなりとも明らかにした安堵感を感じています。そしてもう一つ、これも長年抱き続けた言葉に関する疑問があるのですが、少しほぐれてくるような予感・・・・・を感じています。

 

その代表が、今日の題名『いろは と ままはは』・・・・・『いろは』とは自分を生んでくれた母、つまり実母、『ままはは』は現代も生きた言葉として使われているのですぐにわかる『継母』。古事記編纂時期に受け継がれて使われていた二つの言葉のうち、なぜ『いろは』は消えて『ままはは』は長い年月を生き残ったのか・・・・????『ままこ(継子)』もあります。多分これは、『いろは』が深刻な問題から消えたから?????・・・・・これも確かに疑問ですが、私の疑問の核心は別のところにあります。

『いろ』のつく言葉はたくさんありました。『いろせ』『いろえ』『いろど』『いろも』、時代が下っては『いろ』・・・・・『いろはにほへと・・・・・』、現代では『色気』・・・・・『いろ』とは情愛があることを意味する言葉のようです。古事記の時代『いろせ』は同じ母から生まれた兄、『いろえ』は同じ母から生まれた姉、『いろど』は同じ母から生まれた弟、『いろも』は同じ母から生まれた妹・・・・・

 

古事記に有名な『いろせ』の場面があります。神武天皇が大和をお立てになって十一代垂仁天皇の后サホビメはその実の兄君サホビコノミコトにこう質問をされます。『せ(背=夫)といろせ(兄)と、いずれかはし(愛し)き』、兄君を目の前にして后はつい『いろせぞ、はしき』とその勢いにおされて(?)答えておしまいになります。すると兄君は后に『この短刀で天皇を刺せ』・・・・・・

后の膝枕で休んでおられる天皇を刺そうとして、后がハラハラと涙を落とされ・・・・・その涙で目を覚まされた天皇が后にお尋ねになります。『なぜそのように泣いているのか』・・・・・堪らなくなられた后は事情をお話しになり、謀反の討伐を受ける兄君のもとへ皇子共々逃げて行かれ・・・・・ます。

 

これにはそのあとの天皇がサホビメに対する未練のお話しが続くのですが、ここでもう現代人には訳の分からない事情に落ち込んでしまいます。夫への愛と兄弟への愛と・・・・・どちらかを取るなどという同じ土俵の上に載せられるものなんでしょうか。実の兄から唆されたと言って、睦まじく暮らす夫を自分の膝の上で殺せるものなのでしょうか。

同母兄弟姉妹と異母兄弟姉妹・・・・・これは同じ家門(父親の姓)内ではあるが、『血族と他人』といった関係なのでしょうか?????そして同母血族は生命と運命の共同体なのでしょうか。『いろ』という理屈では割り切れない繋がりなのでしょうか。・・・・・・それで時代とともに『いろ』が恋しい男になり『いろも』が恋しい女になった・・・・・断罪されている軽王と軽大郎女のお話しがあるからには、禁じられている血族結婚の極みだったことは間違いありません。同母(いろは)共同体(?)は現代で言う『いろ』とは関わりのない関係なのか・・・・・それとも常にありうることだったのか・・・・・・

 

どちらにしろ、社会の構造が変わったのだと思う以外にないような気がします。大和王朝が『家門』の意識を少しづつ変えて、家族制度・結婚制度を整備していった・・・・・それが聖徳太子による氏姓制度の大改革・冠位十二階制度だったのだろうと思います。そうして今の私達がある・・・・・古い日本語を思うと、私達日本人の二千年、あるいは三千年・・・・・・あるいはもっと昔のワタツ人の一万年の経緯を思うことが出来るような気がします。

大変興味深いのですが、英語でも『エロティズム』と言いますよね。『エロティック』とも・・・・・これは『いろティズム』であり『いろティック』なのでは?????・・・・・それでこれはヨーロッパを席巻した犬族(イル、イリク)由来の『同族』を表す言葉ではと解釈しています?????少なくともカタカムナのワタツ族語ではない・・・・・ように思います。ですがかなり古い・・・・・アイウエオの五十音が使われるようになったのはついこの前のようなもの、長い間日本人には『いろは』が始まりであり、五十音(?)だったのですから。

 

 

 

 


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平戸の海幸

2015-04-14 17:09:56 | 平戸

平戸に帰省中です。甥の結婚式が間もなくあるので衣類の準備もあり、体慣らしもあり・・・・・、自宅の見回りもあり・・・・・というわけで、帰ってきました。いつもと違って教室もなく、仕事と言えば平戸の海の幸を調達することだけです。買い物帰りは海沿いの裏道・・・・・大根花の白紫、山人参の小さな白い花、アザミの紅色・・・・・草花が可愛らしくきれいです。

 

今回の調達品目は、ヒラメおごぜヤリイカかわはぎ・・・・・鯛はありませんでした。アワビも・・・・・なし。それでヒラメはさくどりしてお刺身用とソテー用。おごぜはお刺身用とみそ汁用。ヤリイカは煮付か塩焼きか・・・・・ゆびき用。カワハギは水炊き用に作って急速冷凍しました。後は出来合いのアジの丸干、赤ガマスの開きなどをさがして、冷凍便を作るというわけです。夫もしばらくは平戸の味を楽しめるでしょう。

 

今日のおこぼれは、イカの足と頭?????、そう言えば我が家のシマネコちゃんはイカが大好きでした。イカを食べさせると腰が抜けるという言い伝えもなんのその、イカのゆびきが大好きでよく食べました。イカの煮ものと言えば、大根か里芋と決まって(?)いますが、季節のもの・蕨と合わせることにしました。多分これもよい取り合わせでは・・・・・と期待しています。短い平戸滞在・・・・お野菜は特に買うことはありません。お陰さまでいただきもので・・・・・いつも季節のものが楽しみです。蕨に筍・・・・・たらの芽に今回はつわぶきもあります。あす平戸の『和み』さんから厚揚げを買ってきて煮ようと思っています。そして間もなく、また平戸を発ちます。

 

コメント (6)
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