そばがき、そのまんま
自分一人の時・・・・・献立もいらず思いつき次第の、楽老膳の楽々膳!ともいうべきメニューを楽しみました。そばがきと春キャベツのぬた。これはすっきりしました。修験者の食事にもなっていますから、相当の理由があると思います。役(えんの)行者によって、日本中の荒れ地に伝えられたとか・・・・・
まあそれはそれとして、思いついて先日の『菌ちゃんげんきっこ』を混ぜて搔いてみました。 これがなんとも乙な味でした。本当においしい!!!この『菌ちゃんげんきっこ』はふりかけなので、野菜のほかに、いりこ、あご、昆布、シイタケの粉末も入っています。これだと、唐揚げの素材にもなると思います。我ながら良い思い付きだと思いました。なにより簡単にできますし・・・・・おすすめです。
菌ちゃん先生こと吉田俊道さんをご存じですよね。長年生ごみを減らして土づくり農業の運動を進めてこられました。全国的な講演活動で、子供たちから大人まで、すっかりお馴染みの大人気先生です。お話だけでなく、実際に野菜を通して目に見えない菌ちゃんたちの生命活動を実感して、特に子供たちは自分たちの世界の循環を知り心身ともに元気になっています。自分たちの手掛けた野菜を食べ、美味しさと健康であることの幸せを手に入れています。そんな菌ちゃん先生は、自家農園で研修生を受け入れ野菜作りも指導しておられます。そんな元気な野菜が『ふりかけ』になりました!!!!!
ご存じの通り野菜類は保存に向いてはいません。ほとんどが季節野菜です。冷蔵庫に保存しても、とれたてで、おいしく食べられるのは通常一週間です。流通にも向いていません。収穫した途端にしなびたり悪くなったりし始めるのです。もたせるために自分の栄養も使うので、味も栄養価もどんどん落ちてしまいます。これは農家にとって重大な問題です。消費者には値段の問題として跳ね返っていましたが、近年の自然災害はもっと大きな問題を提起しています。生産の段階で全滅ということもありますが、消費者側でも思いもよらぬ事態となっています。ここ平戸でも去年の嵐で大雨の上に停電となり、食品の保存について考えさせられました。特に青菜の保存は絶望的な問題です。
そんな中で先日菌ちゃん先生にお会いしまして『野菜のふりかけ』についてお尋ねしましたところ、パンフレットと見本を送っていただきました。これは災害時などの子供たちの栄養向上に役に立つと思います。野菜ふりかけ『菌ちゃんげんきっこ』は朗報だと思います。子供たちの一日の栄養は、大人の体に対する影響より重大です。これがあれば、かなりの期間しのげるのではないかと思います。私が皆様にお願いしたいのは、日々の野菜不足の改善とともに非常食としての給食への活用も期待できるのではという点です。行政や栄養にかかわっておられる方々のご尽力を頂けたらと思います。
『菌ちゃんげんきっこ』には四種類あります。避難所でそのまま食べられるかというのが私の中の大問題でしたので、実際に振りかけて食べてみました。私達の年代は、ふりかけ世代ではないので、あまり得意ではありませんでしたが、それでもそのまま食べられます。少なくとも非常食としては美味しいと思います。日常的には、自分の好きそうなふりかけを見つけて、混ぜるとか工夫してみようと思います。汁物やスープに加えるとおいしいそうです。自分の中では味噌との相性が良さそうなので、楽老膳シリーズの白和えを作ってみようと思います。これについては出来ましたら、またご紹介します。全国的に販売しておられるそうですが、無理のようでしたら菌ちゃん先生の事務所にお電話かファックス(☎・📠0956‐46‐1286)でお尋ねくださいとのことです。何よりも、今回のパンデミック騒動の中、『丈夫な体』への本当の理解が必要です。この世にあるものは良いもの悪いもの取り混ぜて巡回しています。その全体を理解して、自分の体の中にある自然、つまり消化吸収を含めた生命活動も同じ巡回をしていることを知らなければなりません。多くの方にお試しいただきたいと思います。
ちょうど去年の今頃、『楽老膳』を思い立ちました。それは自分たちの食生活に大きな変化の必要性を感じたからです。年を取ったからに違いないと思うのですが、食事量少なくなって、いわゆるメインディッシュなるものを普通量で作ると、それだけで満腹になってしまうようになりました。これでいいのだろうか???・・・・・という感じになってしまい、年に相応しい献立が必要だろうと思います。それが、昨年は心あわただしい一年になってしまい、その一年のむなしさを取り戻そうかと思いまして、また『楽老膳』に取り組むことにしたというわけです。
今年付け加える項目は、『食器も食事のうち』。そういうわけで、『楽老膳』開始にあたって食器選びをしました。すべてを端折って修行僧の応量器のような単純なものを取り入れようかとも思いましたが、自分の食器棚を眺めているうちに、もともと大事にしてきた四季と朝夕の4種類の区分が一番合っているように思いました。大別すると、夏の朝と夜・冬の朝と夜・・・・・朝はさわやかに夜はゆったりと。夏は涼しく冬は暖かく・・・・・衣服や住まいのしつらいと同じです。若い時と同じですが、サイズを小さくすることにしました。それで息を吹き返したのが、冒頭に載せた写真の器・・・・・実家の納戸に眠っていた円菓子碗です。円菓子碗は煮物碗ですが、和え物碗にすることにしました。この小ぶりの器を生かした『和え物碗メニュー』を楽老膳のシリーズにすることにします。
というわけで、【春はぬた!!!】ぬたの特集です。春のぬたは、大好きな白みその『ぬた』。白みそにリンゴ酢とバルサミコ酢を加えて、『イキな塩』で調整します。この平戸の『トキ(0950-23-2566・販売店は自然食品和み)』製のお塩は必須です。夫は私が料理上手だと言いますが、それはこの塩のおかげです。これさえあれば、だれでも料理名人になります。大根を短冊切りにしてこのお塩を振っただけでも、それだけで美味しいのです!!!それに、下した生姜を加えます。
去年の記事では、春キャベツのぬたでした。このぬたは、キャベツはもちろん季節のわかめ、意外なジャガイモにもなんにでもぴったりと合います。私は、白ご飯にのせて食べたり、ちらし風混ぜご飯の味付けにしたりします。冒頭の写真は、『春ねぎのぬた』です。次は胡麻和え。芹や春菊などには、黒ゴマがさっぱりとしています。ねっとりとした甘味が欲しい時は、白ゴマ。私はお砂糖は一切なし!!!で、ほんの少しの薄口醤油のうまみでお終いです。お醤油類は、小豆島の丸島醤油製です。
青菜のメニューは、ぬたに胡麻和え、おひたし・・・・・、それに加えるべきものは、海藻類の煮物・根菜類の煮物・豆類の煮物。
最後に、平戸の早春の幸、 打ち牡蛎の酢の物にヒラメ・・・・・春はお魚がおいしい季節です。