父の空気というか、雰囲気というか・・・・・そういう男の人を見つけました。国際政治学者の藤井厳喜という方です。もちろん父とは分野も違うし、年齢も違う・・・・・私達と同世代だと思います。風貌も違う・・・・・だけど、私は父を見つけた!!!と思いました。
父は職業軍人でした。敗戦後、真逆に陥った社会の判断基準の中を、自分の信念の国家観で生きました。母から漏れ聞いた父の苦悩に娘の私は聞きました。『どうしてお父さんはいつもにこにこしているの?』父は答えました。『玄関の前で、にこっとしてから、只今と言うんだ』・・・・・私達は母の『お出迎え!』との掛け声で、一斉に(狭い我が家の)お玄関に飛んでいき父を迎えたものです。
藤井先生も国際経済学の学者さんなのですが、戦後70年以上もたっている自由の国日本で、左翼でないという理由で大学の教授になられなかったらしいのです。右翼と思われているらしい・・・・・父も右翼と目されて自衛隊退官後は本州製紙の寮の舎監になりましたが、要注意人物とみなされてかお巡りさんが時々巡ってこられたとか・・・・・そのお巡りさんとは仲良しになったと言っていました。父は『自分は真ん中だ!』と言っていました。そんな『真ん中』のにおいをこの藤井先生に感じています。
今私は再び若返って(?)学生になり、毎日この藤井先生の講義を聴講しています。どんな風に思われるかは、ご自分でお試しになってください。無料のユーチューブの講義もありますから。現在日本は未だに、アカデミアもマスメディアも左翼なんです。ですから、多くの人々が知らず知らずに左翼傾向になっています。今は亡き西部先生は、50年以上も前に左翼の道を突き進んで、とどのつまりを体験なさった方です。そして、結局人間の守るべきものは先祖代々守ってきた良き伝統だということを体験なさった方です。西部先生の真ん中は『伝統』という言葉で表されると思います。自分にとっての真実をつき詰めるべきなんだと思います。歳はとっても、学生にはなれると思います。