inspiration-macrobiotique・随想古事記

マクロビオティックインスピレーション・随想古事記・日本語と歴史・バベルの塔・日々雑感

クマと もりと ひとと

2007-10-02 15:09:46 | 出版記事
これは日本熊森協会の小冊子の題名です.最初のページに、「愛は言葉でなく、行動である」とぽつんと書かれています.私達大人は、わかってはいるけれど行動出来ません.ニュースで熊が射殺されたと聞くたびに胸をいためますが、何が出来るというわけでもなく心の隅のほうに押しやってしまいます.この日本熊森協会はそれを見過ごすことの出来なかった兵庫県尼崎市の武庫東中学校の生徒達に後押しされて森山先生という方が作られた自然保護団体です.さっき読んだばかりです.平戸の「自然食品店・和み」から貰ってきました.

この小冊子は無料で配布されていますが、一冊につきカンパを100円を希望されています(だから100円で買っていただくというわけです).教えていただいて行動費にして頂けるのですから、カンパさせていただくお礼を言わなければならないと思います.小冊子を読んでいただければ分かりますが、日本は森の国であったこと.森に雨が降り、地に潜り、湧き出した水を私達が頂いていること.田畑が潤され、私達が飢えないでいること.森は動植物全体で生きていること.熊の生き方が森を生かしていること.昆虫が、植物が、菌類が・・・・・全部あってこそ全部が生きられること.

棲む場所を奪われると、大きい動物の危機から順々にやって来ること.生態系が崩れると、危機は連鎖反応的に起こっていくこと.一度絶滅した動物は二度と戻らないこと.私達日本人は、トキの絶滅を知っています.どんなに国家規模でお金をつぎ込んでも、命は戻らないことを知っています.トキにはトキの感情があるはずでしょうから、人間の都合で勝手に番いをつくって、やれ産めと言ってみたところで・・・・・と、ご苦労をなさっている映像を見ながら空しい感想を抱いたことを覚えています.トキの棲む場所は森の周辺地域でした.熊の棲む場所は森そのものです.森の心臓の危機と言ってよいと思います.トキの危機は、森の危機の予言だったのです.熊の危機は、人間の危機の予言です.

蟻の社会、蜂の社会をご存知ですよね.私達は蟻一匹、蜂一匹を見て、蟻の巣、蜂の巣に驚嘆します.でも蟻一匹、蜂一匹は、私達の細胞一つ一つかもしれません.その証拠(?)に、働き蟻や働き蜂は生涯何も食べません.女王蟻も女王蜂も卵を産むだけ.全くの分業社会です.人体は蜂の巣、蟻の巣と同じかもしれません.多細胞動物の進化を教えられるような気がします.この世は宇宙の秩序を作った力が支配する世界ですから、何でも同じなのだと思います.大きい目で見るか、小さい目で見るか.私達人間は自分だけを大きな目で感じて、自分以下のものも自分以上のものも小さな目で見ていると思います.科学は自分も小さい目で見てきましたけれど.

森は一つの生き物です.そこに棲む動物達は血液みたいなものです.あっち行きこっち行きして暮らしています.それが森の健康です.私達人間は森周辺に住む生き物です.森の健康に支えられています.私達マクロビオティックの徒は、何よりも知っている筈です.「身土不二」だということを.桜沢先生のおっしゃる通り、言行一致、決して嘘をつかない!だったら何かの予算を削らなければなりません.幸いなことに少食が究極の生活です.里に下りてこなければならなかった熊の生活を思って、飢えてみましょう.哀れな熊をしのんで、食べ物を求めてうろつきまわる思いを感じてみましょう.そして日本熊森協会の活動に寄付をして下さい.

日本熊森協会:0798-22-4190
       Eメール:jbfa@nifty.com
       ホームページ:http://homepage2.nifty.com/kumamori/

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする