(うらやまへ/からすはかえる/あきのくれ)
夕暮れになると、湯河原の町から、出稼ぎに行っていたカラスたちが、一斉に帰って来る。町からねぐらまで、直線距離で3kmほどだろうか。100~200羽のカラスが、我が家を飛び越えて、標高500メートル程の山のねぐらへ帰って行く。びゅんびゅんと飛び越えて行く様は壮観で、終わるまで見飽きない。
又、ねぐらの真下は、私と犬の散歩コースにもなっていて、日が暮れるまでカラスたちは飛びまわっている。
カラスは、情愛が深いという。「別れ鴉」という季語もあるし、「七つの子」にもあるように、カラスは結構人間から可愛がられていたのだ。
ところが、最近はゴミを漁ったりして人間に嫌われてしまった。しかし私は、人間ではなくカラスに味方したい。我々人間の方が悪どいことをしているからだ。