一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

393  鰯雲病む顔つきも一徹に

2011年10月12日 | 

 

(いわしぐも/やむかおつきも/いってつに)

 

私は、一度も父に逆らったことがない。というよりも怖くて逆らえなかった。ところがどういう訳か、私は父から殴られた記憶がない、なのにどうして父を恐れたのか。「やはり、タバコの火」か。

 

18才の時、家出同然に家を出た。そして、日本中を放浪して、7年振りに家に帰ってみると、父からあの威圧感はなくなっていた。今考えると、父が変わったのではなく、私が変わったのだ、と思う。

 

絶対的に強い父と従順だった息子の関係も、時間が経つと自然に逆転する。但し、柔和になったとはいっても、軍隊帰りの父の顔は、最期まで威厳を保っていた。

 

サクラタデ(桜タデ)

 

コメント (2)
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