一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1232   代掻くや幾重も波紋押し出して   さくら

2014年05月23日 | 

 代掻き(しろかき)とは、米を作る田んぼに水を張り、水漏れを防ぎ、土を砕き平らにし、苗を植えるための準備作業である。人の手で行うこともあるが、昔は牛や馬、現在はほとんどが耕耘機で行われている。

 日本の農業就業人口は1960年1454万人から、2012年251万人へ実に83%も減少した。今では、GDPに占める農業の割合は1%に過ぎない。

 人間の生存に最も重要なはずの農業人口の減少は、TPP交渉などによって軽視されている。このままでは将来、日本は必ず窮地に陥るであろう。

 さて、この句の代掻きは、人の手で行われていた一時代前の代掻きではないか、と思われる。若かりし頃の思い出の風景だろう。

フジ(藤)

コメント
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