一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

366  蓑虫となりて山家に暮らしをり

2011年09月15日 | 

(みのむしと/なりてさんがに/くらしおり)

 

蓑虫は「父よ父よ」と、鳴く、と枕草子に出ているそうだから、歴史は古い。鳴き声は、どうやらカネタタキ(鉦叩)の鳴き声と勘違いしていたもよう。

「蓑虫は鳴かない」といつから分かったのか、分かってしまったのか、が分からないが、

 

 蓑虫の音を聞きに来よ草の庵  芭蕉

 蓑虫の鳴く時蕃椒赤し     子規

 

芭蕉は鳴く、とは言っていないが、子規ははっきり鳴かせている。(蕃椒は、唐辛子の別名)

 

又蓑虫は、別名「鬼の子」ともいう。鬼の捨て子で、粗末な継ぎはぎの蓑笠を着ているからだとか。

 

虫の中で、蓑虫は古くから結構人気者なのだ。

 

蓑虫や「亀鳴く」、「蚯蚓(みみず)鳴く」など、鳴かないものを鳴かせた中には、確かに勘違いもあるだろう。しかし、何でも事実が分かれば良い、と言う訳でもないのだ。勘違いと分かっていても、訂正せずそのまま鳴かせておく方が風流というものだ。 

ヒガンバナ(彼岸花)

別名、死人花しびとばな)、地獄花じごくばな

幽霊花ゆうれいばな)、剃刀花かみそりばな

狐花きつねばな)、捨子花すてごばな)、はっかけばばあ

曼珠沙華(まんじゅしゃげ)

 

どんなに残暑が厳しくとも、ちゃあんと咲いてくれるから

彼岸になれば、あら不思議!!! 

コメント
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