一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

355  くちゅくちゅと漱ぎをり法師蝉

2011年09月03日 | 

 (くちゅくちゅと/くちすすぎおり/ほうしぜみ)

 

山道を犬と散歩していて、間近の木立で急につくつく法師が鳴き出した。その鳴き方が「くちゅくちゅおーし」と聞こえた。そして、瞬時に人間がうがいをしていることを連想させられた、ただそれだけのこと。

 

 この時そう感じたのは、間近で聞いたことと、たった1匹だったこと。もしかすると、脱皮したばかりの蝉だったからではないか、と思う。

 

 漱ぐは、(くちすすぐ)と読む。故事の「漱石枕流」は、自分の失敗を認めず、屁理屈をこねて言い逃れをすること。夏目漱石はこれから号を借りた。江戸っ子らしい名付け方だ。

 

 

シコンノボタン(紫紺野牡丹)

 

コメント
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