★8ヶ月も前に発売された曲ですが、じわじわと人気を呼び、ロングセラー、ビッグヒットになる勢いなので、このブログでも取り上げることにしました。
★作曲家としての杉本眞人氏は、本当に多くのいい作品を手がけておられ、私も杉本氏の曲は大好きです。特に最近では、あさみちゆきさんの『青春のたまり場』『聖橋で』、一葉さんの『空に刺さった三日月』など、哀感ただようメロディーが心に響きます。
★その杉本氏が、歌手「すぎもとまさと」として、亡き母への切々たる想いを歌い上げているのが、この『吾亦紅』です。作詞家のちあき哲也氏から贈られた詩に杉本氏が曲を付けたものです。
★私も杉本氏とはほぼ近い世代の人間で、両親とも他界していますので、この曲の心情には共感できます。個人的には、こういう肉親愛をテーマにした歌謡曲は、どちらかといえばあまり好みではないのですが、この『吾亦紅』を聴いていると、杉本氏の飾り物ではない心情がストレートに伝わってくるので、素直に感動できるのだと思います。
★曲の感じは『神田川』などの昭和40年代フォークの雰囲気で、団塊の世代にとっては懐かしく、親しみを感じるもので、そのことも人気の要因になっているのでしょう。