★石川さゆりさんの歌手生活35周年記念の第二弾シングルです。初めて聴いたときは、沖縄の曲かと思いましたが、奄美大島でした。シンガーソングライターの樋口了一氏が、奄美大島を旅したときに奄美民謡の朝花をモチーフに作詞作曲され、石川さゆりさんに提供されたそうです。
5月に発売されたアルバム「さゆりⅢ」から、アレンジを変えてのシングルカットです。
★彼女は熊本県出身ですが、出世作が『津軽海峡・冬景色』だったせいで、北国のイメージがあります。しかし改めて彼女の風貌を見れば、明らかに南国のイメージだと感じました。ですからこの『朝花』は、彼女にぴったりの曲だと思います。
★私は個人的に、彼女の代表作とされる『天城越え』のような妖艶かつ激しい曲は彼女に合わないと思っています。彼女の魅力は、優しさ、素朴さではないでしょうか。彼女が昭和48年にデビューされたとき、既に人気を得ていた同年代の森昌子さんほどの技巧はないけれど、心に伝わるものはひけを取らないと感じ、応援していました。
★この『朝花』は、彼女の優しさ、素朴さを存分に味わえる、癒し系ソングです。演歌が好きでない人、彼女のファンではない人にも聴いてもらいたい、新鮮な魅力のある曲だと思います。