社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

3月14日(月)

2011年03月14日 23時38分18秒 | 2011年

  6時起床。計画停電の影響で都心部以外の鉄道が運転を見合わせており、京浜東北線も赤羽-蒲田間しか運転しないということで、とりあえず赤羽駅まで1時間半掛けて歩く。しかし、電車の本数は圧倒的に少なく、人が溢れていて駅にも入れない。こりゃどうしたものかと考えているうちに9時前となり、職場に電話を入れたところ、「自宅待機せよ」と指示が出る。神奈川県内の鉄道もほとんどが動いていないため、その時点で事務所には7人しか来ていないとのことだった。仕方なく、1時間半掛けて帰宅。ガソリンスタンドには車が、スーパーのレジには人がそれぞれ列を作っていた。私も、いざという時のための非常食とお茶をそれぞれ購入(水は既に売り切れだった)。

  帰宅後は、計画停電(うちの地域はグループ4:13:50~17:30)に備えて家中のコンセントを抜いてから、テレビだけを生かしてニュースを見る。他国の報道がどのようなものか知らないので比較対象がないのだが、今日の災害関連報道はひどいものだった。特に、原発関連のニュースに関しては悪意があるんじゃないかと邪推したくなるほどで、必要以上にただ不安を煽るようなものが多かったように思う。大体、テレビに出てくる原発の専門家の”先生”方の話は得てしてわかりにくく、中にはほとんど何を言っているのかわからない人もいた。水素爆発の原因は何なのか、燃料棒が露出するとどうなるのか、炉心溶融するとどれだけヤバイのか…。どれも、ネットで検索したほうがはるかにわかりやすかった。

  また、個人的に残念なニュースとしては、明日に予定されていた上野千鶴子先生の最終講義の中止や、3月中のJリーグの全試合中止などが挙げられる。どちらも状況を考えれば妥当な判断といえるが、やっぱり残念だ。一方で、サッカーの代表戦は実施の方向で話が進んでいる。この一大事に不謹慎じゃないかという見方もあるだろうが、こういう時こそスポーツや文化活動が人々に希望を与えるのではないかと思う。また、個人だけでなく、武田薬品工業をはじめとした企業による義援金も続々と集まっているらしい。普段の私であれば「災害義援金は全額損金算入されるし、企業PRとしては費用対効果が高いもんね」などというひねくれた見方をするところだが、このような状況においては、動機の如何に関わらず、とても素晴らしいことだと思う。

  計画停電は、結局一部の地域でしか実施されなかった。それは良かったのだが、茨城県の被災者が大勢いる地域を停電させたことには甚だ疑問が残る。避難所を停電させるぐらいなら、うちの地域を停電させればいいのに。もちろん色々と考えた上での判断だとは思うが、少なくともその理由を説明してくれないと。

  しかし、今回の災害の大きさを考えれば、ある程度の混乱は仕方ない。電力会社にしても、鉄道会社にしても、一生懸命最善の策をとろうとしている。私たちは逆に、これまで電気が当たり前のように使い放題だったり、ダイヤと1分違わず電車が運行されていたことに感謝しなければならないのかもしれない。

  さて、明日も計画停電が実施され、おそらくそれに伴って鉄道も今日と同じような状態になるだろう。仕事は溜まっているし、家にいても仕方ないので、明日は何とか職場まで辿り着けるといいのだが。