7時起床。朝食は抜きにして身支度を整え、8時過ぎにホテルを出て出勤する。今日は、うちの組織の出納閉鎖。今年度のお金の支出を申請できる最後の日である。そういうわけで、午前中はひたすら支出の申請書を(文字通り)積み上げていく。分量が多いから急がなければならないし、ミスは許されないというかなりストレスフルな仕事である。しかも、お金の支出に関してはその大半が私の管理下にあるものなので、吐き気がするほど必死で作業に取り組んだ。これまで、どんな仕事も80%の力で臨むことをモットーとしてきた私だが、今日はさすがに本気にならざるを得なかった。おかげで、いかに普段の仕事で手を抜いているかということを自分自身で実感することとなった。
昼食を挟み、作成した支出申請書を上司と一緒にチェックし、無事に申請を終えたのが16時前。終業時刻までは1時間半近くあったが、気持ちの面ではここで「閉店ガラガラ」。あとは、簡単な事務処理をダラダラとやりながら過ごす。就業時間は定時なので体力的な疲れはほとんどないのだが、今日はとにかく精神的に疲れた。しかし、この程度で参っているようでは、私も社会人としてまだまだである。
定時に退社したものの、人身事故で京浜東北線が止まっており、東横線と埼京線、バスを乗り継いで帰って来る。おかげで、帰宅は20時半。途中でバスを30分ほど待ったことも大きな要因だが、それにしても随分と時間が掛かってしまった。
プロ野球に関して、パ・リーグが早期に開幕の延期を決定した一方で、セ・リーグは予定通り3月25日に開幕することが発表された。幹部たちは何やら、「野球を通して日本に元気を与えたい」などと寝言を言っているらしい。本当にそう思っているとしたら、思い上がりもいいところである。被災地の方々が避難生活に耐え、原発の周りでは被害を抑えようと命懸けで闘っている人がいて、それ以外の人々も節電等に努めている中で、よくそんなことが言えたものだ。本当に信じられない。少なくとも私は、東京ドームで野球をやらせるためにエアコンの使用を控えているわけではない。一般の人々がこういう状態で、選手会も延期を強く要望しているというのに、一体どこの誰が開幕を推し進めているのか。こういう時でさえ自分の利益のことしか考えられない一部の球団首脳を見ていると、怒りを通り越して哀れにすら思えてくる。まさに、人間失格。人とはこういう人たちのことを指す言葉なのだろう。
しかし、私自身も反省しなければならないことがある。地震の翌日の12日、私は多くの人たちと同じように"何となく"食材を買い込んだ。カロリーメイト4箱と、お茶1ケース(6本)。特に必要に迫られていたわけでもない。こういう些細な買い溜めが余計な混乱を生むのだということを自覚していなかった。その後は、食材の不必要な購入は避け、車には乗らず、節電に努めている。加えて、県の社会福祉協議会にボランティアの登録をし、日本赤十字社に募金をした。前者に関しては、登録者が大量にいるらしいので素人の私にお声が掛かる可能性は低いだろうが、さいたまスーパーアリーナには被災地から避難してきた方がいらっしゃるそうなので、必要とされればいつでも力になりたい。後者に関しては、著名な方々の出した金額とは当然ながら桁違いだが、私の経済力で可能な限りの金額を出させて頂いた。あとすぐに出来ることは、献血ぐらいしか思いつかない。何かあるだろうか。
一方で、出来るだけ普段通りの生活を行うことも重要である。うちの組織では災害による中小企業への影響をヒアリングしているのだが、災害特需で業績の上がっている業界がある一方で、全体的には経済活動の鈍化が起こっている。先ほど言ったことと一部矛盾するかもしれないが、消費行動を控えすぎるのも問題だ。さらに言えば、大手チェーン店よりも、企業体力の乏しい街のお店を利用することが望ましい。とりあえず私はこの週末、いつもの銭湯へ行ってみたい。