日々の覚書

MFCオーナーのブログ

裁判員制度

2009年06月13日 00時57分36秒 | テレビ番組

先月から裁判員制度がスタートしたが、初めてとなる裁判が8月に行なわれる事に決まったそうな。まだ、“初の裁判員制度による裁判”になる可能性が高い、という段階らしいけど。来週にも候補者100人を選定し、通知を送るらしい。

実は数年前、裁判員候補のさらに候補、要するにプレ候補みたいなのに、あなたが選ばれるかもしれません、という通知を受け取った事がある。通知が来たのは一度きりで、その後何も言ってこなかったので、おそらくプレ候補にもリストアップされなかったのだろう(苦笑)。でも、候補に選ばれました、と言われても困ってしまうな。相当な覚悟というか、心の準備が必要だ。

不勉強で申し訳ないが、裁判員制度というのは、全ての裁判で適用されるものと思っていたが、違うらしい。刑事裁判なのはもちろんだが、傷害や殺人といった凶悪事件が、その対象なんだとか。巷でも散々言われているが、何故そのような事件の裁判に、裁判員制度を適用しなければならないのか、理解に苦しむ。場合によっては、というかほぼ間違いなく、有罪であるなら、死刑か無期かという決断を迫られる訳で、法律の素人であり、しかも本職ではない一般人には荷が重過ぎるのではないか。記者会見まで開いて、やりたくないという人がいるのも理解できる(ただ、この記者会見した元中学校教師という人も、かなり胡散臭いけど)。最初は、窃盗とか空き巣とか、軽いのからやりたいものだ(笑)。もしかして、死刑制度の是非にまで話を持っていこうとしてるのか。

アメリカでは、昔から陪審員制度があるが、聞く所によると、陪審員は被告が有罪か無罪かを決めるだけで、量刑は裁判官が決定するらしい。日本も、その程度から始めたほうがいいのではないか。だいたい、3~4日の公判を傍聴しただけで判決を下す、なんて無謀な気がする。裁判員に決まれば、公判前に資料に目を通す機会は与えられるのだろうけど。

先日、偶然テレビで裁判員制度を扱ったドラマを見た。会社をクビになり、ネットカフェで生活している若者の視点で描かれたドラマだが、その若者は裁判員に指名され、殺人事件の裁判に関わる訳だ。とある青年が3人の主婦を殺したという事件なのだが、その背景には、青年が長年に渡り地域ぐるみのいじめを受けていたという事実があり、主人公は死刑か無期かで悩む。裁判官たちは、情状酌量の余地はあるものの、過去の判例からみても死刑は避けられないとして、判決は死刑という方向に、なんとなく誘導しようとしている。裁判員の中でも、2つに意見が割れる。主人公の若者が被告の青年に以前会った事があるとか、弁護士はいじめにより同級生を自殺に追いやった過去があるとか、その自殺した人の妹が裁判員になってるとか、ちょっとあり得ない設定だらけではあったが(笑)、それなりに、判決を下すという行為の重さに戸惑う裁判員たちの心情はよく描かれていたと思う。様々な問題点も、しっかりと提示されていたし。

ただ、ラストの展開は??だったな。主人公は、結局死刑という判決が言い渡される前夜、ふとある事実に気づき、判決当日の法廷で裁判をひっくり返してしまうのだ。被告の青年は、実は殺人はしておらず、真犯人をかばって死刑になろうとしていた、というのである。そして、彼が犯人でないという証人も見つけ出し、被告は無罪となる。なんのこっちゃ、という感じ。今まで、登場人物だけでなく、視聴者をも散々悩ませたのは何だったのか。無罪を証明できる証人は、それまで何をしていたのか。何故、検察も弁護側も、その証人を見つけられなかったのか。裁判員の苦悩を描くドラマのはずが、いつの間にか意外な結末を迎える法廷ドラマになっていた。ならば、最初から、そういう作りにすればいいのだ。重い量刑を決めなければならない立場に置かれた者の苦悩、なんてものはどこかへ行ってしまい、制作陣も結論を出すのを嫌がって逃げたような印象を与えるドラマになってしまった。途中まで面白かったのに、勿体ない(笑)

ま、そんなこんなで、誰しも裁判員に指名される可能性はある訳だし、それなりに覚悟を決めておいた方がいいのだろう。ちなみに、僕は指名されたら受けるつもりだ。おかしな制度とは思うし、人の生死を決める立場には誰だってなりたくない、けど回避する訳にはいかない。制度が間違っているのなら、身を以ってそれを示すべきだろう。自分は安全な場所に立って、文句だけを言うのはサイテーの大人のすることだ。

もし、裁判員になった場合、我が社では有給休暇とは別に、特別休暇が認められている。大手を振って、裁判に臨めるわけだ。障害は特にない。裁判員になったら、もちろん当ブログでもレポートをアップしようと思ってるので、是非楽しみにしてて欲しい(笑)

と思ったら、守秘義務があるんだよね(笑)。惜しいなぁ、せっかく貴重な体験が出来るのに(爆) つーか、何でもブログネタにしようという根性は、何とかならないのか(爆爆)

コメント (6)
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