MFCオーナーの私的歴代最高のアルバム500
480位→461位
☆480位☆
More Than You Think You Are/Matchbox Twenty (2002)
モア・ザン・ユー・シンク・ユー・アー/マッチボックス・トゥエンティ
リーダーのロブ・トーマスは、意外とベテランと接点があり、サンタナとの共演は有名だが、本作の「Disease」はミック・ジャガーとの共作である。この曲の出来映えは素晴らしいが、他の収録曲も分かりやすいメロディと構成で、80年代の産業ロックを連想させるものがあって馴染みやすい。新しい感覚と古い感覚を併せ持つバンドのようだ。
☆479位☆
Drops Of Jupiter/Train (2001)
ドロップス・オブ・ジュピター/トレイン
良い曲を作り聴かせるのが、このバンドの身上。確かに曲の出来は素晴らしい。感動的なタイトル曲は必聴である。が、全体的にスローな曲が多いのと、アルバム後半になると同じような曲が続いてやや飽きてくるのが難点。とはいえ、多様化するロックシーンにおいて、この時代にオーソドックスな路線を貫いた姿勢は評価されるべき。
☆478位☆
Tidal/Fiona Apple (1996)
タイダル/フィオナ・アップル
大物の片鱗を感じさせるデビュー・アルバム。シンプルなバック・トラックに淡々としたボーカルが乗る、という作りながら、歌詞は分からなくても響いてくるものがある。ややジャズの要素を感じさせたりもする。90年代は、オルタナ系女性ロック・シンガーが多く登場したが、その中で今も生き残っているという事は、難解なようでも、大衆に支持される何かがあるのだろう。
☆477位☆
Finders Keepers/Trine Rein (1993)
トリーネ・レイン/トリーネ・レイン
90年代中頃、洋楽界で北欧ブーム的なものが起こったことがあり、トリーネ・レインもその流れで紹介された。ノルウェー出身、その人気と美貌から”北欧のマライア・キャリー”と言われていたような。「Just Missed The Train」はノルウェーで一家に一枚の大ヒットだったらしい。王道ポップス路線だが、彼女の圧倒的な歌唱力で聴き応え十分、深い余韻を残すアルバム。
☆476位☆
Never Loved Elvis/The Wonder Stuff (1991)
ネバー・ラブド・エルビス/ワンダー・スタッフ
このバンドに関する知識はないが、音だけ聴いていると、ポスト・パンク~ニュー・ウェイブの流れを汲むバンドのようだ。そこにケルティック風味も加え、なかなか楽しく聴きやすいアルバムになっている。当時のイギリスはブリット・ポップ前夜、マンチェスター系などが注目されていたが、そんな中で本作は全英TOP10入りを果たし、かなり健闘していたように思う。
☆475位☆
The Lonesome Jubilee/John Cougar Mellencamp (1987)
ロンサム・ジュビリー/ジョン・クーガー・メレンキャンプ
”メレンキャンプ”姓になってから3作目。前作あたりからシリアスな作風になってきたが、本作は、フィドル等を多用し、ルーツ・ミュージック的アプローチを見せており、それが見事にはまっている。やはり、この人はこういうアメリカンな音楽が似合う。歌詞の内容は、かなりたそがれているらしいが、「チェリー・ボム」などに感じられる大らかさが、持ち味と思う。
☆474位☆
Go West/Go West (1985)
ゴー・ウエスト/ゴー・ウエスト
イギリスから登場した、2人組ポップ・デュオの1st。ブラック・ミュージックの影響が強いようで、ボーカルもソウルフルだが、本作では、各曲に印象的なシンセのイントロを施し、肉感的でダンサブルなシンセ・ポップに仕上げている。何よりキャッチーな曲作りがよろしい。「We Close Our Eyes」とか「Don't Look Down」とかのシングル曲は必聴。
☆473位☆
Breaking Hearts/Elton John (1984)
ブレイキング・ハーツ/エルトン・ジョン
オープニングから、渋いロッカー然とした音と歌を聴かせるアルバム。確かに、骨太なサウンドで、エルトンの新たな一面と言えなくもないが、作風に大きな変化はなく、結局はとてもエルトンらしいアルバムである。ラスト2曲「恋のライバル」と「サッド・ソングス」のシーケンスが絶妙。シングル・カットされた割には地味な「あの娘のシューズ」もプッシュしておきたい。
☆472位☆
Paradise Teatre/Styx (1981)
パラダイス・シアター/スティクス
昔からスティクスのアルバムは、曲は良いけど音がダサい。本作も例外ではないが、有名な♪Tonight's the night~のフレーズを効果的に配し、ノリノリの「ロッキン・ザ・パラダイス」になだれ込むオープニングから、「ハーフ・ペニー・トゥー・ペニー」に導かれてドラマティックに幕を閉じるエンディングまで、コンセプト・アルバムとしては曲も良く完璧な内容。これで音さえ良ければ...
☆471位☆
Bohemian Rhapsody -Original Soundtrack- (2018)
ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)
世界中で大ヒットしたクイーンというか、フレディ・マーキュリーの伝記映画のサントラで、ほとんどがクイーンのオリジナル・バージョンでの収録だが、例のギター・オーケストレーションによる「20世紀FOXのテーマ」といった珍品や、映画の為にティム・スタッフェルを呼んで新たに録音したという「ドゥーイング・オール・ライト」など、レア音源もあり。
☆470位☆
Wonderful Crazy Night/Elton John (2016)
ワンダフル・クレイジー・ナイト/エルトン・ジョン
エルトン通算36作目(だと思う)だが、衰える事のない創作意欲と作品のクォリティには脱帽あるのみ。本作も、素晴らしい作品集で、特に冒頭3曲は完璧である。破綻がなさ過ぎてつまらん、といった声も上がるほど。かなりポップ路線に軌道修正した感もあるが、エルトンはまだまだいける、と今後にもイヤでも期待してしまう内容である。
☆469位☆
In Your Dreams/Stevie Nicks (2011)
(日本未発売)
前作から約10年振りのアルバムとはいえ、スティービーの個性というか独特の世界はそのまま、相も変わらずオンリー・ワンな内容で、ファンには安心の一枚。ファンでなければ、刺激も少なく面白味も全くないのは百も承知。それがスティービーなのである。「Moonlight (A Vampire's Dream)」「Annabel Lee」あたりは、スティービーの新たな名曲。
☆468位☆
Emotion & Commortion/Jeff Beck (2010)
エモーション&コモーション/ジェフ・ベック
今回は、オール・インスト路線ではなく、半数の曲でボーカリストをゲストに迎えている。やはり、この人はボーカルのバックの方が良いのではないか。自分で好き勝手に弾きまくるインストよりも、相対するボーカリスト或いはプレイヤーがいた方が、その本領を発揮するように思えるのだ。そういう点では、本作は大成功。もちろん、テリケートなプレイを聴かせるインストも良い。
☆467位☆
Can't Slow Down/Foreigner (2009)
キャント・スロー・ダウン/フォリナー
ボーカル=ケリー・ハンセンの現行フォリナーによる、現時点で唯一のオリジナル・アルバム。曲の良さと手堅いアンサンブルは変わらず、久々の傑作と言える。産業ロック路線を貫いているのもよろしい。「蒼い朝」を彷彿とさせる「Too Late」が特に良いが、それ以外も佳曲多し。ただ、1st収録曲のリメイク「Fool For You Anyway」を聴くと、この頃は良かったと思ってしまうのは仕方ないのか。
☆466位☆
Bloom/Eric Johnson (2005)
ブルーム/エリック・ジョンソン
特別変わった事はしていないが、ギタリスト・ボーカリスト・ソングライターとして、多彩な才能を見せつける一枚。ジェフ・ベック的なデジタル・インストを連想させる曲もある。ギター・ベース・ドラムという最小限での録音ながら、それを感じさせないスケールの大きさ、音の拡がりが素晴らしい。ボブ・ディランのカバーが、ジョンソンのオリジナルみたいで、そこがまた良い。
☆465位☆
The Well's On Fire/Procol Harum (2003)
ウェルズ・オン・ファイア/プロコル・ハルム
再結成から10年ぶりの第二弾。かつての「青い影」の雰囲気は希薄だが、いかにもイギリス然としたポップ・センスに溢れた快作。昔から早い曲はやらない、というバンドだったが、クイーンのロジャーがゲスト参加した「シャドウボックスド」は珍しくBPM高い。マシュー・フィッシャーが参加してるのが個人的には嬉しく、ラストのオルガン・インストは涙もの。
☆464位☆
Do It For Love/Daryl Hall & John Oates (2003)
ドゥー・イット・フォー・ラブ/ダリル・ホール&ジョン・オーツ
彼らにとって、21世紀唯一のオリジナル・アルバム。当時も久々だったが、1曲目の「マン・オン・ザ・ミッション」がとにかく往年のホール&オーツそのものと言ってもいい曲で、正に掴みは十分。他の曲も彼ららしいR&Bを下敷きにした曲から、アコースティックな新機軸を見せる曲まで、バラエティに富んだ内容で、特に恩師トッド・ラングレンと共演した「サムデイ・ユール・ノウ」が素晴らしい。
☆463位☆
Trouble In Shangri-La/Stevie Nicks (2001)
トラブル・イン・シャングリラ/スティービー・ニックス
本作に於いても、相変わらずのスティービーの世界は変わらず、安定の内容であるが、久々の力作でもある。シェリル・クロウの全面的な協力を得て、ややルーツ帰りしたと言えるかも。タイトル曲や「Candlebright」「Too Far From Texas」「Bombay Sapphires」等、新たな名曲も多い。若手の力を借りながら進化し続けるスティービーはほんと凄い。
☆462位☆
Songs From The West Coast/Elton John (2001)
ソングス・フロム・ザ・ウエスト・コースト/エルトン・ジョン
このアルバムまでの数年、エルトンは例のダイアナ妃追悼曲やミュージカルの音楽を担当したりなど、単に良い曲を作るだけの人、に成り下がっていた。そこから脱して本来の姿を取り戻した、起死回生の一作である。オープニングからしてエルトンらしさ全開。「バーズ」「ディス・トレイン」といったアメリカナイズされた名曲もあり、エルトンは高らかに復活を遂げたのであった。
☆461位☆
You're The One/Paul Simon (2000)
ユー・アー・ザ・ワン/ポール・サイモン
この時点で、オリジナル・アルバムとしては10年振りだった。彼がこれまでやってきたこと、ワールドミュージックも都会的サウンドもアコースティックな音世界も、全て引っくるめてのポール・サイモンの世界が構築されている。曲の出来も良く、グラミーにノミネートされたのも納得の傑作。様々なジャンルのプレイヤーによるサポートも良い味を出している。
次回は、460位~441位です^^
>もうタイトル曲が大好きですねぇ
さすが、お目が高い^^ 意外と隠れた名曲ですね。こういう曲が必ず一曲はあるので、エルトンのアルバムは侮れません。