早いもので2021年もそろそろ終わる。この記事を書いている今は12月25日夜、一週間後は2022年である。毎年思うけど、時の経つのは早い。なんか、焦るなぁ(は?)
今年すなわち2021年も色々な事があった。コロナ、オリンピック、総選挙、etc...暮れの押し詰まった時期に起こった凄惨な事件や悲惨な出来事も、長く記憶されることだろう。
という訳で、多分今年最後の最近買ったCDから。
以前紹介したバッド・イングリッシュの中核メンバーであるジョン・ウェイトとジョナサン・ケインが所属していたのがベイビーズである。70年代中頃から80年代にかけて活動していた。ジョン・ウェイトが中心となって結成されたバンドで、ジョナサン・ケインは途中からの参加らしい。アイドル的に売り出され、中学生の頃、日本でも結構プッシュされてた記憶がある。そんなベイビーズの代表曲を集めた編集盤がこれ。ジャケット・デザインが全くの謎だが(笑)、内容はなかなか素晴らしい。
当時の事はあまり覚えてないけど、ベイビーズのシングル曲の邦題というのが「恋のチャンス」とか「青春の序曲」とか、まぁ、そこいらからも察せられるように、彼らはアイドル的ロック・バンドとして売り出されたはず。けど、当時のイギリスのアイドル系バンド、名前を挙げると、フリント・ロックとかバスターとかロゼッタ・ストーンとか、このあたりのバンドはアイドルとして扱われていたけど、意外と実力派だったのは、当時を知る昭和30年代後半生まれのロック・ファンの間では周知の事実で、ベイビーズも例外ではない。バスターとかよりはハードで、アイドル風邦題の曲もハードでキャッチーな曲が多かった。後年、バラード系のヒットも出すようになり、言うならば産業ロックみたいな感じ。ジョン・ウェイトは若い頃からずっとブレてなかったのだ(笑)
僕個人は1979年にヒットした「ときめきの彼方へ(Every Time I Think Of You)」が印象に残っている。デビュー時と比べてあまり名前を聞かなくなっていた頃だったので、ベイビーズはまだ頑張ってるんだな、と知ってなんだか応援したい気持ちになったものだ(笑) 実際、この「ときめきの彼方へ」はバラード系だが、実に良い曲で、当時、毎週土曜の夜に聞いてた『全米TOP40』でも、かかるのを楽しみにしていた曲でもある。40年以上(!)の時を経た今改めて聴いても名曲と思う。
ベイビーズの活動期間は1977年~1980年の実質4年間で、その間アルバムを5枚出していて、この『Anthology』には、その5枚のアルバムから満遍なく選曲された17曲が収録されているが、それでも収録時間は57分程度なので、4~5曲多くしても良かったのでは、なんて思ってしまう(笑) 曲は年代順に並んでいるので、ベイビーズの成長というか音の変遷が分かりやすい。2枚目と3枚目はロン・ネヴィスンがブロデュースで、1枚目と比べると方向性も定まった感じで、曲のクォリティも上がっている(ちなみに、前述の「ときめきの彼方へ」はロン・ネヴィスンに依る3枚目『Head First』収録)。そして、4枚目と5枚目はキース・オルセンのプロデュースで、売れ筋のロックつまり産業ロックとしては実にレベルが高いが、売れなかったのが残念。各アルバムのジャケット・デザインがダサいのも実に残念(笑)
ディオンヌ・ワーウィックが、飛ぶ鳥落とす勢いだったバリー・ギブと組んで1981年に発表したアルバム。当時のビージーズの音楽性とディオンヌの特性を考慮すると、やはりAOR風味のR&B要するにブラコン的になるのは当然と言えば当然、実に素晴らしいアルバムとなっている。タイトル曲もヒットし、ディオンヌの新たな代表曲となった。
前にも書いたが、僕個人としては、ディオンヌはフラコン風の方が合っていると思っているので、この『ハートブレイカー』は全く文句ない。全体的にミディアムな感じで曲が進行するのもいいし、静かな曲でも賑やかな曲でも、とにかく朗々と歌い上げるディオンヌが素晴らしい。今さらながらファンになってしまったようだ(笑)お薦めです。
ところで、ヒットした「ハートブレイカー」だが、ディオンヌだけでなく、バリー・ギブもお気に入りと見えて、結構ビージーズのステージで披露したりしてる。名曲だもんね。ちなみに、野口五郎の「19:00の街」なんだけど、この曲、かなり「ハートブレイカー」に影響されてると思うけど、気のせい?(笑)
Champagne Jam/Atlanta Rhythm Section
サザン・ロックのバントと言えば、オールマン・ブラザーズ・バンド、レーナード・スキナードの次あたりに名前が出てくるのが、このがアトランタ・リズム・セクション(以下ARS)ではなかろうか。サザン・ロックというと結構人気のジャンルで、一世を風靡した時期もあったし、影響力も大きかったと思うのだが、代表格というと、オールマンズとレーナードになってしまう。あとは十把一絡げである。その中では、ARSは知名度もあり、70年代後半には全米ヒットも出していたので、サザン・ロックの3番手という位置付けでもいいような気がする。まぁ、今となってはどうでもいい事ではあるが(笑)
この『シャンペン・ジャム』は1978年に発表された。ARSの代表作と言ってもいいのでは。僕もここ数年欲しいと思っていたのだが、例のリトル・リバー・バンドと同じ、ユニバーサルの名盤復刻企画の一環で再発されて、ついに手に入れた訳だ。が、いざ聴いてみたら、なんか思うてたんと違う。やはり、前述のサザン・ロック2大バンドと比較すると、ボーカルが弱いのと、曲がイマイチなのが気になる。決して悪くはないのだが、ここいらが限界なのだろう。残念だが。
とはいえ、当時ヒットした「イマジナリー・ラバー」は名曲だし、他のサザン・ロックのバンドよりもAOR寄りなのもいい。愛すべきB級バンドって感じかな。ジャケットが日本の正月飾りみたいに見えてしまうのは僕だけ?(笑)
という訳で年の瀬なんである(だから?)
>Open Armsはジョナサンがベイビーズ時代に書いたけど、メンバーの不評でボツ
僕もその話どこで聞きました。なるほどって感じですね。こういうエピソードもあるし、ジョナサン的にはジャーニーの方が居心地いいんでしょうかね。未だに一緒にやってますしね。