どんなに節約するにしても、首輪やリードは最低限必要な犬用品だ。超小型犬ならどんな首輪やリードでも、それほど気を使わなくてもよいだろうが、犬のサイズが大きくなるにつれ、かなり真剣に首輪やリードを選ぶ必要が出て来る。外見などほとんどどうでも良いが、丈夫な製品が必要だと思う。皮革でもナイロンでもどちらでも構わないが、30kgクラスの犬となると、ナイロン製品の中には不安を覚えるものもある。
立派な犬の道具をつくる工房は全国に多くあることと思うが、皮革製首輪・リードのしっかりしたもので全国的によく見かける製品に、
岡野製作所(大阪府八尾市)のものがある。最近我が家では、ずっとこの会社の首輪を使っている(上の左右の画像)。「油入りドイツなめし皮平首輪」というのが正式商品名で、サイズは「24」だ。実はこのサイズは大型犬用ではない。我が家の犬は体重が31.5kgであるからして、もう少し太い首輪を使うべきなのだが、犬種的に首が非常に細いのである。もう少し太い首輪を購入して自分で新たに穴を開けるということも以前はやっていたが、どうも使い勝手が悪いのでやめた。中型犬用で細めではあるが非常にしっかり作られていて、サイズ「24」で今までに問題は発生していない。
色やかわいさは選択基準としては二の次であって、私は頑丈であることを優先している。しかし本体の皮革が頑丈であっても、その他の部分に工夫が足りないと困ってしまう。例えば、リードを接続する金属の環が、犬が引っ張った時に、首輪の本体のまわりでくるくるまわってしまうような製品も中にはある。我が家が使う岡野製作所製の首輪はご覧のような状態で、非常にしっかりと固定されている(下の画像)。しかも金属環が二重である。
リードも同社製のものを利用している。幅は18mmで長さが140cmだが、これが最も標準的なサイズのリードだ。とても分厚い皮で、これもまた頑丈である。大型犬とは言え、分厚い皮革のリードは小さな子犬には少し重過ぎるかもしれない。子犬の間は少なくともナイロン製の軽いリードが犬にとっての負担が軽くて良いだろう。
これらの首輪もリードも保革油を定期的に塗り込む必要がある。そうでないと皮の表面がバリバリになって、寿命が短くなってしまう。
もうひとつ紹介したいのがGOD-DOGである。失礼な言い方になるが、マイナーなお店だ(悪い意味で言っているつもりはない)。長野県のちょっと奥まったところで、コツコツと個性的な犬関連グッズを作っておられる。店主自身が大型犬も数多く飼ってこられたので、その実体験も手伝って頑丈な商品が数多く揃う。私が初めてリードをここで購入したのは10年くらい前のことだ。それ以来いろいろと購入してみた。
上の画像はGOD-DOG製迷子札である。迷子札こそ頑丈でなければならないが、ペットショップで売られる迷子札の多くはかなりちゃちなものである。「愛犬の首輪につけていたけれど、気がついたらすでになくなってましたわ」みたいなひ弱な商品が多い。その点GOD-DOGの迷子札は分厚いステンレス製で、壊れようもないくらいシンプルで丈夫である。私が飼った犬のうち3匹がこれをGOD-DOGで作ってもらった。
ご覧の迷子札は、七里ガ浜に転居して来てしばらくした時、新しい住所でつくってもらったものだ。以前は迷子札に犬の名前を打ちこんでもらっていたが、突き詰めて考えると犬の名前を迷子札に書くことは不要と思い至り、住所と電話番号だけにしたものである。しかし今では名前があっても良かったかなとも思う。これは昨年死んゴールデン・リトリバーがつけていたものだ。今では形見である。
GOD-DOGに関心がある人はこちらのサイトへどうぞ。店主が注文に丁寧に応じてくれることだろう。
http://www.god-dog.com/
これをすべての犬の飼い主が必要とするかどうかはわからないが、ついでに紹介する。ターキーのトレーニング・リードである(上の画像)。ターキーという会社はウェブ上で自社商品の案内をまだ開始していないが、インターネットで調べれば小売店の通販サイトが出て来るので関心のある方はどうぞ。
これはロング・リードである。犬を広いスペースで大きく遊ばせる時あるいは運動させる時のリードだ。ここで何度も紹介している犬種図鑑「DOGS 犬種と犬の世話」によれば、我が家の犬は残念ながら犬種的に「呼び戻しはなかなかマスター出来ない」らしいことからして、これは必需品なのである。
ホームセンター等で販売される同様な商品は皆太くて分厚い繊維素材を使っている。例えば夏の早朝の公園の草についた朝露、あるいは雨後の公園の水たまりなどでリードが水分をどんどん吸収して膨れ上がり、ものすごく重くなってしまう。長さはいろいろあるが、長いモノだと20mくらいはあるので、仮に濡れていなくても犬にとってはかなり重く、それを使って運動させることはベストではない。その点このターキー社のトレーニング・リードは軽いし、水を吸ってもたいして重さが変わらない。プロのトレーナーさんもお勧めの商品なのである。
欠点は弱いことだ。長期にわたり使用していると、力の強い犬が引っ張った瞬間に切れる場合がある。細さ、薄さからして仕方がないことだ。消耗品であると考えよう。常にチェックして、危なくなったら交換すべきである。今のところこれより良いトレーニング・リードを私は知らない。我が家の場合、海でも重宝する。昨日夕方の七里ガ浜の散歩はご覧のとおり(上の画像)。海岸が狭いし人も来るので短いものを使ってはいたが、垂れたリードは濡れざるを得ない。ここで他社の水分をやたら吸収するロング・リードなど使っていられない。
最後はジェントル・リーダー。引っ張り癖の強い犬をコントロールするものだ。よく考えられてある。特に女性で、大型犬を持て余し気味の方には有効である。犬に引っ張られて転倒する前に入手しよう。
米国Premier社の商品が代表的であるが、類似品もいくつかある。以前類似品のひとつを買ったことがあるが使い勝手がすこぶる悪かったので、今ではPremier社のものばかりをわが家では使っている。因みに「ジェントル・リーダー」とはPremier社の登録商標だが、同様な他社製品も含めて広く使われることがあるようだ。
犬がリード引っ張ると、顎の下の紐が犬の顎を下に引っ張り、犬の頭は下を向かざるをえなくなってしまうので犬は前に進みにくくなるという仕組みで優れモノ。しかしこれもトレーニング・リード同様、消耗品と理解して欲しい。
トレーナーの先生から紹介されて以来、妻が重宝している。日本で買うとすごく高いが、海外から通販で直接買うとかなりお安くなる。画像のパッケージは使用例のDVDつきだ。