とても面白い本を読んだ。飼い喰い。タイトルから想像されるのは、バイオレンス系のどぎついフィクション。
・・・そんなわけない。天下の岩波書店の本だから。日経新聞の書評を見ていた妻が「これが絶対面白いはずだ」というので、購入。
著者である内澤さんの書いた「世界紀行」なる本は文庫本になっているくらいだから、彼女のファンも多いのかもしれない。別に専門というわけではなく、ライターとして様々な取材をなさって来た方らしい。
豚に愛を。
ヒューイ・ルイスの歌声は力強い畜産ビジネスのイメージ。
内澤さんは家畜としての豚に深い関心を抱いた。飼ってつぶして食べるということは世界中で日常的に起こっているが、1人の人がそれ全部を経験するということはあまりない。内澤さんは自身でそれ全部を経験することを希望し、実際にやってみて記録した。
内澤さんは絵がとても上手で、写真よりもよくわかる。
さばく風景も写真よりリアル。
言うことをきかない100kg近い3頭の巨体とそれらが大量に出す糞尿にまみれてそれらを育て上げたとは、俄かに信じ難いスラッとした方らしい。飼ってつぶして食べた豚の頭蓋骨と一緒の記念写真。
豚を育てた内澤さんは淡々としている。それでもその途中であるいは最後に思うことはいろいろとあって、読んでいる私もいろいろと考える。
普段スーパーで買うパックに入った鶏、豚、牛を見て、私は一々考え込むことはない。でもこの画像のように、鹿の前脚ブロックとか馬のモツなんて食べると、食肉に加工されてしまった動物の生前の状態やそれが生きていた環境に思いを馳せることになり、「お蔭さまで」と思ったりもする。
内澤さんは、この本の最後では日本の養豚産業の将来まで考えて憂えておられる。私はせいぜい鹿食免かな。
内澤さんのブログ http://kemonomici.exblog.jp/
・・・そんなわけない。天下の岩波書店の本だから。日経新聞の書評を見ていた妻が「これが絶対面白いはずだ」というので、購入。
著者である内澤さんの書いた「世界紀行」なる本は文庫本になっているくらいだから、彼女のファンも多いのかもしれない。別に専門というわけではなく、ライターとして様々な取材をなさって来た方らしい。
豚に愛を。
ヒューイ・ルイスの歌声は力強い畜産ビジネスのイメージ。
内澤さんは家畜としての豚に深い関心を抱いた。飼ってつぶして食べるということは世界中で日常的に起こっているが、1人の人がそれ全部を経験するということはあまりない。内澤さんは自身でそれ全部を経験することを希望し、実際にやってみて記録した。
内澤さんは絵がとても上手で、写真よりもよくわかる。
さばく風景も写真よりリアル。
言うことをきかない100kg近い3頭の巨体とそれらが大量に出す糞尿にまみれてそれらを育て上げたとは、俄かに信じ難いスラッとした方らしい。飼ってつぶして食べた豚の頭蓋骨と一緒の記念写真。
豚を育てた内澤さんは淡々としている。それでもその途中であるいは最後に思うことはいろいろとあって、読んでいる私もいろいろと考える。
普段スーパーで買うパックに入った鶏、豚、牛を見て、私は一々考え込むことはない。でもこの画像のように、鹿の前脚ブロックとか馬のモツなんて食べると、食肉に加工されてしまった動物の生前の状態やそれが生きていた環境に思いを馳せることになり、「お蔭さまで」と思ったりもする。
内澤さんは、この本の最後では日本の養豚産業の将来まで考えて憂えておられる。私はせいぜい鹿食免かな。
内澤さんのブログ http://kemonomici.exblog.jp/