Reflections

時のかけらたち

ピクニック日和 -1 ・・・ perfect day for a picnic -1

2021-02-20 23:52:58 | seasons

2月14日

気温が上がった日曜日はいきなり近所にピクニック。きっと外でランチをしたら気持ちいいんじゃないという娘の言葉で、お弁当も作る時間もなく、駅近くに「えん」というお店があったのを思い出し、おにぎりのランチパックを買って歩きました。肥後細川庭園だとそれほどは遠くないのですが、帰ってからスマホを見ると 12,226歩、7.6kmと表示されました。 

面影橋で神田川にバンが3羽いるのに会いました。この川で見るのは初めてかしら・・・

 

予想通り、庭園は春がやってきていました。

 

 

肥後細川庭園でお弁当を食べるのなら、高いところにあるあずまやがいいと思っていたのですが、そこはたいてい人がいて読書をしたり、勉強している人もいたり・・・ でしたが、今回は端の方でなんと白い和服姿の女性が立ったまま小さなスケッチブックに水彩画を描いていました。そのせいか周りに人がいなくて、聞いてからそこに座って、お弁当を食べました。

その人は白いコートを着ていて、汚さないのか心配になりました。小さな携帯用の水彩パレットを使っていました。しばらく描いていましたが、写真を撮りに行ってから帰られたようです。

 

こんなにいい眺めのところで食べたランチには、おにぎりが2個と、鶏のから揚げが少しついていました。家で作ったみたいにしつこくなくておいしかったです。

 

お弁当を食べていると、ヒヨが遠くの木にとまったり、何とラッキーなことにメジロが近くの白梅にやって来ました。

 

 

 

 

娘もミラーレスを持ってきて、このチャンスを逃さず頑張って撮っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鴨も気持ちよさそう・・・

 

ここでもミツマタの花が咲いています。

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆっくりお弁当を食べて、園内をひとまわりしているところです。

 

Feb.14  2021   Higo-Hosokawa  Garden

 

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チャイコフスキーシンフォニー第5番の公開リハーサル  ・・・ rehearsal of Tchaikovsky's Symphony No. 5

2021-02-19 23:59:41 | music

          2月18日 (本公演 2月19~21日)

 

新日本フィルハーモニー   指揮: 大友直人   コンサートマスター : 崔文洙(チェ・ムンス)

新日本フィルを支援しているAさんよりお誘いいただいて、またゲネプロを聴きにすみだトリフォニーホールに行きました。生の音に飢えている私にとてもうれしいことです。

始まる前にいつもやっているリハーサルのように普段通りにやりますとのアナウンスがあり、今回正式に団員となったフルート奏者野津さんの紹介があり、みんなが祝いました。主席フルート奏者としてですが、正式団員になったとのことです。この方はいつも楽しそうに吹いていて、いつも慶びにあふれていましたが、スピーチで楽しく学ばせていただいていると話していました。団員やサポートしている会員にお祝いされていて暖かい雰囲気でした。

前回のドヴォルザークの8番に続きチャイコフスキーの5番は好きな曲です。

チャイコフスキーの5番は最近聴いたような気がしてブログで検索したら、2019年の3月の「心に残るコンサート」に記録がありました。ファビオ・ルイージ指揮デンマーク国立交響楽団でやっぱり2楽章で泣いちゃっていました。

4楽章から練習が始まった今回のゲネプロ。一番大変なところから始めていたみたいです。全身全霊で表わさないと伝わらないと話す指揮者大友直人さんの作り込みの指示がすごい。最初何だか音がラフでエネルギッシュだけどまとまっていないような気がしたけれど、やっぱり合わせることを指示してきました。クレッシェンドの仕方、ビブラートのかけ方、ピチカートの感じ・・テンポ、チェロにはこの音で泣くくらいの美しさをだすように・・  繰り返していくとメリハリがついてきます。いつもコンサートの終わりに指揮者がそれぞれの演奏者をほめて立たせていますが、ここまで持って行くのは大変だと思いました。言葉で説明していくことも多いので、外国人の指揮者の場合はまた別の苦労もあるかもしれませんね。

次に1楽章から2、3とリハーサルが行われましたが、2楽章は管楽器の出番が多かったですね。他の所でも弦がいろいろな楽器から流れを作って、組み立てられていることもわかりました。近くに座っていた人がスコアを見ながら聴いていたのには驚きました。指揮でも勉強しているのかしら?

この曲を聴くと大学生の頃、離れて暮らしていた家族の所に帰った時に、雪が深々と降る日に家でチャイコフスキーの「悲愴」を聴いていた時のことを思い出します。そのころ憧れていた高校時代の先輩のことを思っていました。その後学生運動の中で彼は大学を中退して会えなくなってしまいました。40年ぶりくらいに高校の同窓会に初めて出席した時になぜか来るような気がしていたのですが、やはり来ていて私の夢は壊れました。話しかけることもなかったのですが、今は夢の向こうの真実の世界を知るべきだったと後悔をしています。彼は学生時代のあの姿勢を貫いて生きたようです。

一瞬でも結婚までしようとしていた人との別れも思い出しました。彼はアート・ディレクターでその後賞を取ったり、新聞で個展の案内があったりしていたので、見に行ったことがありました。何のわだかまりもなく、お互い一人の女の子の親になっていたことがわかりました。変わらずクリエーターとして活躍していました。 でも高校の同窓会で再会した学生時代に好きだった人には大学生の時までしか知らなかったので、何か今を見たくなかったような複雑な思いでした。もう一人久しぶりに会いたいと思う人はその昔サマセット・モームの「赤毛」の話をしていたっけ。

 

自分の孤独な魂が宇宙をさまよっているような気がしたチャイコフスキーの音楽でした。心の中の宇宙がチャイコフスキーの音楽で満たされました。日本人好みの作曲家とも言われますが、やっぱり美しく許しに満ちた曲でした。

 

音楽を聴いているとその美しい音の中にいて、時間を超える世界に入るような気がします。

 

Feb.18  2021  Kinshicyo

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星岡で春をいただく(2月の日本料理講習会)・・・ dishes in spring (Hoshigaoka Feb.2021)

2021-02-18 23:57:36 | dish

2月12日 

星岡日本料理講習会

節分も過ぎて少しずつ春が近づいてきています。

星岡の床の間は春が爛漫でした。まるで桃山時代のように豪華絢爛です。

 

2月の星岡のお膳は春の便りがいっぱいでした。

 

 

2月の献立

前 菜  ふきのとう辛煮    干柿衣揚げ

汁     けんちん汁 味噌仕立て

焼 物  魚の菜種焼  菜の花

煮 物  焚き合わせ  大根、薄揚げ

強 肴  鶏まんじゅう ほうれん草

小 鉢  もやし辛子酢

ご 飯  さけそぼろご飯

 

献立には載っていなかったけれど、大根を煮る時に皮をむいて、さらにその内側もむくので、その部分を梅で和えています。せん切りにした大根は塩もみ、梅は酒とみりんで煮てから使います。

けんちん汁の材料は角切り、手前にささがきごぼうがあります。

 

家ではくし打ちをして魚を焼くことはありませんが、少し炙ってから表面にくし打ちして火ぶくれにならないようにします。

上にふる卵のそぼろは卵黄を蒸して、固くなったら裏ごしをかけ、湯せんにかけ少し乾かしたもの。茹でるとこのきれいな黄色が出ないということです。

付け合せの菜の花は茹でて、おかあげして、冷めたら八方だしに30分つけておいたものです。

 

星岡の名物料理、鶏まんじゅうが登場。以前にも習ったことがありますが、家でも久しく作っていません。何度習っても復習になっていいです。材料のじゃがいもと大和芋を薄く切って水にさらしています。

中身は鶏のそぼろで、酒、砂糖、しょうゆで煮て片栗粉でまとめます。

じゃがいもと大和芋は裏ごしして

中身を入れて包みます。

そうそう、小麦粉をはくのにはけを使うのでした。

卵白をつけ、新引粉をつけて揚げ油に通します。(160度で10秒くらい)

仕上げは蒸して、あんをかけます。

 

裏ごしが苦手で全部裏ごせないという質問に茹で方が足りないのと、木べらの角度が立ちすぎているのはと見せてくれました。

 

かなり寝かせています。

 

 

 

けんちん汁  この時はにんじんはせん切りです。 白味噌と赤味噌を半々ずつ合わせます。

だいこんと揚げの焚き合わせ さやえんどうを付け合せています。

だいこんのくささを抜くには米のとぎ汁でゆでた後、そのまま冷めるまでつけておくとのこと。

春らしい鮭のそぼろごはん。缶詰で作ってもいい。三つ葉の軸を茹でて散らしています。

 

干柿衣揚げ、ふきのとう辛煮、 大根の梅和え

ふきのとうは一度油で揚げてから煮ています。

もやし辛子酢  鶏まんじゅう

もやしがどうしてこんなにおいしいのといった感じ。茹でないでお酒でからいりします。ささみはアルミ箔に包んで蒸し焼きにして和える。

鶏まんじゅうは新引粉が白くて感触も良くて本当においしいです。また手間を嫌がらずに作ってみようかしら。

 

 

 

花織の着物に初めて買った思い出の帯をして。

越後染織工房の帯

 

 

 

家に帰り、きものを着たついでに木綿かウールの着物で以前Kさんからいただいた帯をしてみました。お太鼓の所に薄く茶色いしみがあるのですが、気がつかないと言えば気がつかないので、今度締めてみようかな。

 

ろうけつ染の帯も試しにしてみました。祖母の着物はおはしょりが出ないし裄も短いです。

 

前日に古い着物をついでに干したりしていたのですが、やっぱり着物って面白いと思います。最近洋服は機能的なものしか着ないので、セーターにパンツとか、ほとんど無地だったりして、それで着物が楽しいということが改めて感じられました。着物にファッションがあり、モードがあります。生地の楽しさがあり、組み合わせの面白さがあります。おしゃれの楽しさは和服にありです。特に素材の面白さによります、なーんて今頃気がつきました。布をまとうことは楽しいです。

 

Feb.12   2021     Asagaya

 

昨日は家でもけんちん汁を作ってみました。さくらみそと西京味噌があったので、合わせて使ったら料亭の味が出ました。星岡に行くよいうになってから西京味噌は必需品となりました。切り方も変えると気分が変わり、ちょっとおしゃれな感じがします。

 

 

白和えも久しぶりに作ってみたくなりました。ここにも西京味噌が入っています。

 

Feb.17   2021

 

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白金街歩き ・・ Shirokane walking

2021-02-17 23:59:23 | wonderland

自然教育園を出て、せっかくここまで来たので、外苑西通りを歩いてショコラティエ・エリカまで行ってみることにしました。

ここがプラチナストリートだったなんてはっきり知りませんでした。ゆったりした街並みで東大医科学研や松岡美術館が近くにあります。

プラチナ通りに近い目黒通り沿いのドンキもスーパーいなげやも白金スタイルでおしゃれな店構えになっていました。

目黒通りをまっすく行けば明治学院大学があります。聖心の近くには行ったことがありませんが、このエリアです。

 

お蕎麦屋さんの利庵は一度入ったことがあります。

 

ブティックも数軒並んでいますが、人もあまり通らない静かな通りです。昔この辺の裏を通っていたらミナ・ペルフォネンがありました。ちょっと手作り風の服がかけてあるお店もありましたが、立ち止まって見るほどでもありませんでした。

 

 

 

 

 

目的地のEricaです。以前娘がミントチョコもらってきていておいしかったのを思い出しました。

 

ここで折り返しました。

 

 

 

ここでも飛行機が低く飛んでいます。

 

道路の反対側に渡り、行きに見たお店や建物を反対側の舗道から見ました。

 

ちょっと代官山に雰囲気が似ています。

目黒通りに出たら、少し疲れたので、来たバスに飛び乗って、駅まで戻りました。シルバーパスがあると本当に便利。

 

駅の近くの林屋茶園で休憩。わらびもちでイチゴをくるんだお菓子がおいしかったです。小豆と抹茶の2種類ありました。

撮った写真をチェックするひと時です。

 

家の近くで買い物をして帰らなければいけないので、ワンクッション必要でした。

 

Feb. 16  2021  Shirokane

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今日もいくつもの驚きが ・・・ today's "sense of wonder"

2021-02-16 23:57:43 | nature

パソコンの都合でブログを今休止しているUさんからセツブンソウとフキの写真の春のお知らせメールをいただきました。私もちょうど自然教育園のセツブンソウが咲いているのを知り、見に行きたいと思っていたところでした。この花から私の春が始まります。

昨日はびしょ濡れになる雨でしたが、今日は朝からスカッと晴れて、気がついたらベランダの他の花も咲いていました!

 

 

 

やまもみじの盆栽に水やりしていた時に、紅葉が散りました。

 

節分はとっくに過ぎていたので、セツブンソウの季節も終わりそうです。白金の自然教育園はオープンしていたことを忘れていて開花情報を見るとユキワリイチゲやセツブンソウが咲いていて春がやってきていました。

大慌てでトーストしたパンでハムとチーズのサンドイッチ、そして冷凍コロッケでコロッケサンドを作ると紅茶と一緒に持って出かけました。お財布にお金がほとんど入っていなかったので、駅前のキャッシュ・ディスペンサーでお金をおろして電車に乗ったのですが、目黒の駅に着いた時お弁当を銀行のATMの横に忘れて来たことに気がつき、何処かでお昼を食べてもいいけどUターンして取って再び目黒に。事情を話してpasmoは取り消してもらえました。荷物は一つにまとめなければいけません。

木がサワサワと風に揺れる中、自然教育園への道を歩くのもずいぶんと久しぶりです。前回行ったのがいつだったか覚えていません。

園の中に入ってもこの風の音、鳥の鳴き声を聞きながら、久しぶりの自然を感じていました。

入口に入ってすぐのところにフクジュソウやユキワリイチゲ、セツブンソウが咲いている場所があります。セツブンソウは昔よりずいぶん増えたようです。ユキワリイチゲもたくさん咲いていました。私はここのフクジュソウが大好きです。同じ種類だとは思うのですが、いかにもキンポウゲ科と言う感じ。

 

 

 

 

 

ウグイスカグラ

 

 

 

 

 

いつもだと水鳥の沼から武蔵野植物園に向かうのですが、今回遅れてしまったので、ひょうたん池の方に曲がり、武蔵野植物園に直行。ユキワリイチゲの花が午後には閉じてしまうような気がして。

武蔵野植物園にはずいぶんユキワリイチゲのエリアが広がっていました。小さな木や藪がなくなり、ずいぶんと日当たりが良くなったせいでしょうか・・・

クレーンで上がり、木の枝や幹を切っていました。木くずがたくさんユキワリイチゲの上に散っていました。

 

 

 

ここにもフクジュソウ、セツブンソウとスプリング・エフェメラルが咲いています。

昔は少ししかなかったので、嬉しいです。

 

お弁当をいつもの場所で食べるために水生植物園に行くと、カメラを持った人たちが数人何かを撮っていました。気がつくとゴイサギがいました。何と大きなザリガニを加えています。まだ子供だねと教えてくれました。自然に会話が始まります。

 

 

ヨシゴイと言っている人もいたので、帰りに園の人に聞いたらヨシゴイもゴイサギも同じよと説明され、子どもがヨシゴイと言われましたが、帰って調べたらホシゴイがゴイサギの子どもでした。

緑色の足がきれいでした。時間をかけてザリガニを飲み込んでしまいました。誰かがからはあとから出すのかなというと、カワセミと違って、これは食べちゃうと答えてくれた人がいました。

 

私のランチタイムはいつもコサギと一緒です。

 

取り戻したお弁当をおいしくいただきました。取りに戻って行ったおかげでホシゴイにも会えたし、ここにカワセミも来ていました。数名の人が遠くのカワセミを撮っていましたが、私はセツブンソウを取ろうと思っていたのでマクロレンズのみでした。

 

それでも少しは近くに来たので、撮ってみました。証拠写真です。

 

 

望遠レンズを持った一団もグループだったのかよくわかりませんが、散らばって行きました。

お弁当を食べているときに珍しい蝶がベンチに来ました。

ルリタテハと教えてもらいました。

 

 

 

その後他の場所でもこの蝶々を見ました。

ひょうたん池には今まで見たことがないくらいたくさんのカモが来ていました。

 

元気に飛び跳ねていて、鳥たちもこのいいお天気がうれしいのでしょうね。 私も鳥たちと一緒にこの喜びを分かち合いました。

池の前でお会いした近くに住んでいるご婦人からいろいろ教えていただきました。何時も3時過ぎに散歩に来てカワセミを見るとのことです。クローズしている新宿御苑の中は今美しいでしょうねと話していました。

 

 

ムサシアブミ

このあと久々に白金を歩きました。おしゃれな白金の目的地はショコラティエ・エリカです。

 

Feb. 16  2021  Institute for Nature Study

 

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クリスマスローズの花が開いて ・・・ Christmas rose's buds are blooming

2021-02-15 23:59:00 | seasons

毎日ベランダで確認するのはクリスマスローズの開花状況。そして朝晩の富士山の表情。毎日違う姿を見るのが楽しみです。

クリスマスローズの花が年を越して咲いてくれるのがすごくうれしいです。我が家の春はクリスマスローズの花から始まります。

 

 

 

Feb.13

Feb.14 

 

 

 

 

 

 

 

Feb.15  2021

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黒沢清監督特集の日 ・・・ Kiyoshi Kurosawa

2021-02-14 22:35:57 | movie

  

以前「あん」のDVDを借りて見た時に、そこで予告されていた黒沢清監督の岸辺の旅をいつか見たいと思っていました。

2月11日にたまたま「半藤一利さんをしのんで」*という番組を見て、その後もそのままにしていたら、なんと「岸辺の旅」をやっていました。

*半藤一利さんは「日本のいちばん長い日」「昭和史」など多くの歴史ノンフィクション作品を発表。過ちを繰り返さないために歴史を学ぶことがいかに大切かをうったえ続けてきた。その原点には、14歳のときに東京大空襲で九死に一生を得た戦争体験があった。NHKアーカイブスに残されたさまざまな番組やインタビューからその人生を振り返り、ゲストの池上彰さんとともに半藤さんが令和の日本に残したメッセージを読み解く。ゲスト 池上彰 (ジャーナリスト)

始まってから数分経って何か良さそうでTVに近づいてみたら、何と見たかった映画でした。最初の数分見ていなかったので、この映画に死んだ人と生きている人が入り交ざっているなんて知らなくて、時間が操作されているだけかと思ったりして不思議な感じがしました。

Bande-Annonce: Vers l'Autre Rive - 岸辺の旅 (2015) de Kiyoshi Kurosawa

とにかく浅野忠信がすごくいい。演技が自然で隣にいる人がしゃべっているみたい。深津絵里も蒼井優もよかったし、他のキャスティングも淡々と話の流れに乗っていました。バレーダンサーの首藤康之だけはエキセントリックな感じがしましたが。

良くも悪くも日本映画らしくない映画だと思ったら、日仏合作だったのですね。なんだかヨーロッパの映画でも見ているような感じがするのは映像がシャープでいて美しいせいか、それとも音楽のせいかどうもわかりませんでした。ヴィクトル・エリセ監督とか思い出します。

主人公が村の人を集めて、講義する中で、ゼロとか物質、宇宙の話があって、果てしない世界の不思議を再び思う。宇宙が誕生して137億年たち、40億年後の地球は暑くて人間が住めなくなっているとか・・・ 気の遠くなる世界の謎。

内容)

湯本香樹実による同名小説を黒沢清監督が映画化し、第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で監督賞を受賞。深津絵里と浅野忠信が主役となる夫婦を演じた。3年前に夫の優介が失踪した妻の瑞希は、その喪失感を経て、ようやくピアノを人に教える仕事を再開した。ある日、突然帰ってきた優介は「俺、死んだよ」と瑞希に告げる。「一緒に来ないか、きれいな場所があるんだ」との優介の言葉に瑞希は2人で旅に出る。それは優介が失踪からの3年間にお世話になった人々を訪ねていく旅だった。旅の中でお互いの深い愛を改めて感じていく2人だったが、瑞希が優介に永遠の別れを伝える時は刻一刻と近づいていた。

2015年製作/128分/G/日本・フランス合作
配給:ショウゲート 

監督 黒沢清

原作 湯本香樹実 黒沢清

キャスト 深津絵里 浅野忠信 小松政夫 蒼井優 首藤康之 柄本明
 

黒沢監督は原作についてこう語っています。

「死んだ人が戻って来ること自体はよくある設定だと思うんです。ただ、ほとんどの場合は生きていた時の過去がどうだったかを検証していく話になる。死んでから何をやっていたのかを確かめようという、死んだ者にとっては少し過去ですが、生きている瑞希にとっては全く聞いたこともない部分で、未来というか現在形のことなんです。だから、死者と生者の関係を描きつつ、物語としては常に現在進行形で進んでいく。昔を取り戻そうという話ではなく、先へ先へと進んでいこうとする物語に最も魅かれました。本当に映画的だと思いますね」

「最後、曖昧ではありますけども、僕としては一抹の希望を残して、僕の映画はいつも終わらせているつもりです。」と語る監督の言葉通り、悲しい別離を描いた映画なのになぜか希望の光が見える映画でした。

 

映画に続いて、クローズアップ現代の昨年の番組が放送されていました。インタビュー番組で面白かったです。

17年ぶり快挙! ベネチア監督賞 黒沢清監督が語る

同じ蒼井優と高橋一生を主役として作った「スパイの妻」が監督賞を昨年の秋に取ったのですね。かすかにニュースで聞いたような気がするけれど・・・注目の監督だったけれど見たことはなかったし。

 

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澤蔵司稲荷 (たくぞうすいなり) ‐ 江戸の街歩き ② ・・・ walking into the Edo era -2

2021-02-13 23:57:17 | wonderland

澤蔵司稲荷 (たくぞうすいなり)

武蔵野の台地が小石川台となって神田方面に下る傾斜地。そこが小石川。山手と下町が坂をはさみ混在する街。

夏目漱石、石川啄木、菊池寛、樋口一葉、永井荷風、林芙美子、志賀直哉さん達がそぞろ歩いた街。
宮沢賢治さんや歌人・島木赤彦が住んでいた街。

幸田露伴・文・青木玉さんのお宅は澤蔵司稲荷の隣。
劇作家・円地文子さん、哲学者・井上哲次郎さん、作家・野間宏さんの旧居は澤蔵司稲荷がある同じ町内。

古くは330年ほど前、芭蕉さんが神田上水工事にたずさわり澤蔵司稲荷の鎮守の杜を見て一句詠んだ街。

徳川家ゆかりの傳通院を中心に神社仏閣がとけ込んでいる街。

交通至便の都心に有りながらちょっと江戸時代の風情を味会うことが出来る街。
戦災にも免れた鎮守の杜に囲まれている澤蔵司稲荷は、そんな所に有ります。

 

江戸名所図絵「無量山傳通院境内大絵図」

元和6年(1620年)傳通院中興廓山上人により傳通院山内慈眼院を別当寺としてその境内に祀られた。
小石川無量山傳通院は中興正譽廓山上人の時、徳川家康公の帰依が篤く、家康公の生母於大の方の追善の為に墓所を建立し菩提寺と定めました。
於大の方のお戒名が傳通院殿の為、傳通院寿経寺と呼ばれています。
 
そして傳通院を関東十八檀林(今で言う全寮制仏教専門学校のような組織)の一つとして 浄土宗
の教学の根本道場と定められ、境内には多くの坊舎(修学僧の宿舎)が有り多くの修行僧が 浄土教の勉学をして おりました。   

縁起によると元和4戌午年(1618年)4月学寮主、極山和尚の門を澤蔵司と名乗る一僧が浄土教の修学したいと訪ね入門いたしました。

大変に才識絶倫優秀にして僅か3年余りで浄土教の奥義を修得し、元和6庚申年5月7日の夜、方丈廓山和尚と学寮長極山和尚の夢枕に立ち

「そもそも余は太田道潅公が千代田城内に勧請せる稲荷大明神なるが浄土の法味を受け多年の大望ここに達せり。
今より元の神に帰りて長く当山を守護して法澤の荷恩に報い長く有縁の衆生を救い、諸願必ず満足せしめん。速く一社を建立して稲荷大明神を祀るべし。」

と残し暁の雲に隠れたと記されています。

その為、この慈眼院が別当寺となり元和6年(1620年)澤蔵司稲荷が建立され現在に至っております。

 慈眼院澤蔵司稲荷公式ホームページ より 

この不思議な神社にも太田道灌や松尾芭蕉の面影が色濃く残っています。

北野神社からこの不思議な澤蔵司稲荷に行くことにしました。傳通院まで行って曲がります。もともと傳通院の一部でした。

タモリは断層のプロかと思っていましたが、坂道も好きなのですね。

タモリさんがおすすめする善光寺坂の天然記念物・巨大なムクノキの伝説とは?

 

樹齢推定約400年のムクノキ  樹木上部が第二次世界大戦の空襲で焼けてしまっています。

伝通院方面から類焼してきた火災が澤蔵司稲荷の森でとまり、隣接する善光寺や住宅には燃え移らなかったそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不思議な世界の中に迷い込んだ感じがします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すり減った石段を降りて戻りました。パワースポットといわれる、別世界のような空気が流れる場所です。

 

 

 

 

 

 

 

 

この神社と400年近くお付き合いがあるお蕎麦屋さんが今でもあると案内に書いてあったので、おなかもすいていたので向かったら、なんと日曜はお休みでした。380年も続いているなんてどんなお店なのかしらと思いました。

朝ゆっくり朝食を取ったので、あまりおなかもすかなかったのですが、さすが3時近くになるとないか食べたくなってきます。大きな道を茗荷谷に向かって歩いたのですが、お茶飲むところもありません。ずいぶんと歩いて、播磨坂の近くにやっているコーヒー店が見つかり、軽食を取り、コーヒーでほっとしました。

 

 

 

Cafe BASE というおじさんが一人でやっているコーヒー店でした。ホットサンドイッチもおいしかったです。

 

 

 

Feb.7  2021   Koishikawa

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牛天神参り ‐ 江戸の街歩き ① ・・・ walking into the Edo era -1

2021-02-13 17:55:54 | wonderland

伝通院側から小石川植物園に行くようになってから、この地域の歴史を感じて、歩きたくなりました。徳川の名残が色濃く残っている寺があり、慶喜の終焉の地でもあります。 石川啄木、樋口一葉、永井荷風、幸田露伴などが住んだ町。新渡戸稲造の旧居跡もあります。

2月7日にスタートは少し遅れましたが、運動不足で陽の光も浴びたい娘と江戸散策に行くことになりました。丑年だし私の干支も丑だし、牛天神に行ってみることにしました。私一人だと植物園にも行くのですが、その日は神社巡りで・・・

 

北野神社(牛天神)

鎌倉幕府が開かれる頃、小石川台地の先端は岬でした。源頼朝が奥州を討とうとして船で東北に向かっていた時、入江の高台にあった岩に腰掛け休息した際に、夢に牛に乗った菅原道真公が現れ「二つの喜びがある」と告げ、夢が覚めるとかたわらに牛の形をした石があったという。その秋に長男の頼家が誕生し、翌年には平家を滅亡させた。このことを喜んだ頼朝がこの岩を祀り牛天神を創立した伝えられています。 1184年 元暦(げんりゃく)元年

「ねがい牛」に願いをかけると願いごとが叶えられると多くの人たちから信仰されてるとのことですが、今ではこの願い牛の横には消毒液が置いてあります。今度行った時にはナデナデして来よう。

また、境内の太田神社は、かつて貧乏神といわれる黒闇天女を祀っていたという話も伝わる。
小石川にある旗本が住んでいて、不幸はなくとも貧乏であったが、ある晩夢の中に貧乏神が現れ、
「長い間居心地がいいのでこの家にいたが、このたびよそへ移ることにした。
赤飯と油揚げを供えて祀れば礼として福徳を授ける。」とあり、その通りにすると万事よいことづくめで豊かになった。
旗本は神像を彫り牛天神に納めたと伝わる。

堺雅人の「DESTINY 鎌倉ものがたり」には田中泯の演ずる貧乏神が出て来たけどずっとそういう世界があったのですね。

 

天神さまには梅の木が多く、何処か気持ちを和ませてくれます。

菅原道真公は梅の花が好きだったと言われています。湯島天神の梅もかわいいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

梅の花を見ていたら、思いがけない来訪者です。 紅梅と白梅の間を元気に飛び回っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

葛飾北斎 富嶽三十六景

礫川雪ノ旦 (こいしかわゆきのあした)

葛飾北斎が北野神社から描いた絵と言われています。江戸時代には海がもうここまで来ていたのですね。

礫川雪ノ旦
 

雪景色の中の富士山。一層白さが引き立ちます。

二階で雪見を楽しみ、富士の見える方を指さし、話をしている人がいます。

木々の上に雪が降り積もった様子は、和紙の肌を活かして見せています。

 
拭き下げぼかし。版木ではなく摺師が水分の調整でぼかす、高度な技術が必要な部分。

拭き下げぼかし。版木ではなく摺師が水分の調整でぼかす、高度な技術が必要な部分。

現在の東京ドームがあるあたり、文京区小石川。二階の開け放たれた座敷からは、雪見の宴をはる人々が見えます。広重とは対照的に、北斎には雪の風景はあまり見られず、富嶽三十六景でも本図のみですが、その中でも特に上品で優れた作品と言えます。色鮮やかな藍色の空と、和紙の肌を活かした雪の白さのコントラストがさわやかな空気を生み出しています。

                                                             アダチ版画より

 

Feb.7  2021   Koishikawa

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春を呼ぶ梅にメジロ ・・・・ white-eye on plum brings the breath of spring

2021-02-12 23:59:06 | seasons

牛天神にお参りした時に、小さな境内の梅の木にメジロがにぎやかに来ていました。ふっくらした雀もいました。暖かい日差しの中、鳥たちも気持ちよさそうでした。梅メジロを見るのは何年振りかしら・・・ 最近は望遠を持ち歩くことにしているのでキャッチすることができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

御朱印帳を書いていただいたら、福豆とここで取れた梅をつけた梅酒をもらいました。

 

 

Feb.9  2021   Ushitenjin

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