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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

映画『隠し砦の三悪人』と『CHANGE』視聴率

2008年05月14日 | 映画・ビデオ・映像
『隠し砦の三悪人』を見た。リメイクうんぬんはあまり意識せず、普通に樋口真嗣監督の新作を見たいと思ったのだ。で、エンタテインメントとして十分に楽しめた。脚本というか脚色が、もう6年前だけど衝撃的だった舞台『アテルイ』の中島かずきさんで、それも見に行った理由のひとつだが、オリジナルはオリジナルとしつつ、しっかり中島カラーが出ていて嬉しかった。

映画の中で、椎名桔平演じる敵方の武将が、まんまダース・ベーダーを思わせて、おもわずにんまり。黒澤版『隠し砦』がジョージ・ルーカスの『スター・ウオーズ』に影響を与え、その『SW』へのオマージュを樋口版の各所で見ることになる。こういうのも楽しいじゃないの。

樋口真嗣監督の名前を意識したのは、確か金子修介監督の『ガメラ』で、そのときは特撮監督だったはずだ。この平成版『ガメラ』は結構好きなシリーズで、出来はむしろ元ネタの昭和版よりよかったりする。

特撮監督から監督になってからの長編第1作『ローレライ』は、先に原作である福井晴敏さんの『終戦のローレライ』を読んでいたので、これをどう映像化するんだろと興味津々で見た。「おお、やってる、やってる」と感心。(『日本沈没』は、ちょっと辛口評価だったけど)
終戦のローレライ 上
福井 晴敏
講談社

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その後、『映画「ローレライ」画コンテ集』も買った。画コンテ集は、以前、岡本喜八監督の『日本のいちばん長い日』のものを入手して以来、見つければ熟読というか熟見(?)してきたが、監督が思い描く映像と完成版の両方を見ることで、作品を多角的にとらえることが出来て面白いのだ。
映画「ローレライ」画コンテ集
樋口 真嗣,樋口 真嗣
講談社

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そうそう、昨日のblogで「この内容であれば『ごくせん』初回SPの視聴率24.6%に負けないかもね」と書いたフジ『CHANGE』だが、視聴率はほぼ予想通りの23.8%でした。フジやキムタクは不満だろうが、20%超えの番組が激減している昨今、なかなかのもの。ただし、『ごくせん』と比較(対抗)したいなら、あちらは2回目以降も数字が落ちないわけで、本当の勝負は『CHANGE』の来週以降ということになる。