久し振りで弟と会った。
この何年か、弟がハマっているのは、古いオーディオ機器。
ラッパ型の蓄音器にはじまり、戦前のレコードプレーヤー、そして70年代のラジカセまでが何台もコレクションされている。
今日、見せてもらった“最近のお宝”は、1952年製の日本コロンビアのレコードプレーヤーだ。
これをデザインしたのは、あの柳宋理。
毎日新聞が主催していた第1回「工業デザインコンクール(現在の毎日デザイン賞)」の第1席に輝いている。
こうして実物を眺めてみると、和風と洋風の巧みな融合というか、バランスというか、その温かみのあるデザインは、かなり素敵だ。
しかも、ちゃんと使える。
ラジオはもちろん、レコードも聴くことができる。
弟は、入手した後、故障個所を丁寧に修復したそうだ。
彼は、私とは真逆のバリバリの理系。これまた私と正反対で手先が超器用である。
「こういうのって、何マニア?」と訊いたら、「僕の場合、レコードプレーヤーの歴史を、元から辿りたいだけなんだよね」とのお答え。
まあ、よくは分からんが(笑)、“レコードプレーヤー好き”なんだろう、きっと。
これで50年代当時のレコード(こちらも大量のコレクションがある)を聴かせてもらった。
うーん、いい感じではないですか。
兄弟で、自分たちが生まれる前のプレーヤーで、生まれる前のレコードを聴いているのも、なかなかオツなものでした。