碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

1952年製のレコードプレーヤー

2009年08月28日 | 日々雑感

久し振りで弟と会った。

この何年か、弟がハマっているのは、古いオーディオ機器。

ラッパ型の蓄音器にはじまり、戦前のレコードプレーヤー、そして70年代のラジカセまでが何台もコレクションされている。

今日、見せてもらった“最近のお宝”は、1952年製の日本コロンビアのレコードプレーヤーだ。

これをデザインしたのは、あの柳宋理。

毎日新聞が主催していた第1回「工業デザインコンクール(現在の毎日デザイン賞)」の第1席に輝いている。

こうして実物を眺めてみると、和風と洋風の巧みな融合というか、バランスというか、その温かみのあるデザインは、かなり素敵だ。

しかも、ちゃんと使える。

ラジオはもちろん、レコードも聴くことができる。

弟は、入手した後、故障個所を丁寧に修復したそうだ。

彼は、私とは真逆のバリバリの理系。これまた私と正反対で手先が超器用である。


「こういうのって、何マニア?」と訊いたら、「僕の場合、レコードプレーヤーの歴史を、元から辿りたいだけなんだよね」とのお答え。

まあ、よくは分からんが(笑)、“レコードプレーヤー好き”なんだろう、きっと。

これで50年代当時のレコード(こちらも大量のコレクションがある)を聴かせてもらった。

うーん、いい感じではないですか。

兄弟で、自分たちが生まれる前のプレーヤーで、生まれる前のレコードを聴いているのも、なかなかオツなものでした。