夕暮れ時、部屋にいると、外から賑やかな音楽が聞こえてきた。
ベランダに出てみたら、ホテルの中庭で、いわゆるフラのショーをやっている。
26年前、初めてオアフに来た際に、一度だけ見たことがある。
古(いにしえ)において、フラは地元の人たちが神と“交信”するためのものだったと思う。
その辺りのことは、荒俣宏さんのハワイを舞台とした小説『地球暗黒記』(角川文庫)にも出てきたはずだ。
そうそう、この『地球暗黒記』には、私も登場している(笑)。
巻頭の「登場人物紹介」に、「碓井広義 34歳の高校教師」と書かれていて、物語の中で“生きて”いるのだ。
今、眼下で行われている観光用のショーの中にも、何かしらフラ本来が持つ“奥深さ”を感じることはできる。
遥かなる南の島々に潜むチカラは、まだまだ計り知れない。
<エネルギー・チャージの旅>も、今夜がラストナイトとなる。
いろんなものに感謝しつつ、明日は帰国だ。