『日刊ゲンダイ』に書いている連載コラム「テレビとはナンだ!」。
今週の掲載分は、テレビ朝日の戦隊モノのお話だ。
見出し:
「侍戦隊シンケンジャー」は実は画期的な作品だ!!
コラム本文:
戦隊モノといえば、テレビ朝日&東映のお家芸。
その歴史は1975年の「秘密戦隊ゴレンジャー」に始まる。
シリーズは平成の世も生き抜いて、現在の「侍戦隊シンケンジャー」で33作目だ。
しかし、この「シンケンジャー」が画期的な1本であることは、あまり知られていない。
画面を見てもらえば分かるが、今回からフィルム撮影ではなくなっているのだ。
だが、例のツルンとしたビデオ映像ともちょっと違う。
また、いわゆるハイビジョン映像よりもっとフィルムの質感に近い。
実はこの作品、「レッド・ワン」というデジタルシネマの最新式カメラで撮影されているのだ。
アメリカで開発されたレッド・ワンの売りは高性能と低価格。
昨年公開された映画「チェ 28歳の革命」や「ジャンパー」などは、全編このカメラで撮影された堂々のデジタルシネマだ。
映像はビデオではなく、データとして“収録”。映画スタッフが使い慣れたフイルムカメラのレンズを装着することも出来る。
さらに現場での同時録音や、画像の合成処理も容易だ。
「シンケンジャー」こそは、つい昨日までフィルムにこだわっていたからこそ実現した「日本初のデジタルシネマ撮影による連続テレビ映画」なのである。
しかも中身は東映が得意なチャンバラへの回帰というのも愉快だ。
(2009年12月1日付 日刊ゲンダイ)
・・・この「レッド・ワン」カメラ、本学でも導入すべく、すでに発注した。
もう、だいぶ待っているのだが、受注生産のせいか、なかなか来ない。
Amazon.comみたいに、すぐ届けばいいんだけどなあ(笑)。