碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

明日の朝、待望のオンエア!

2009年12月26日 | テレビ・ラジオ・メディア

『課外授業 ようこそ先輩』五十嵐威暢篇が、明朝8時25分から、NHK総合で放送される。

はがきを受け取って下さった方、お知らせメールを見て下さった方などから連絡をいただいた。

お久しぶり、という人も多い。

こういう機会に、また、ご縁がつながっていくのも、番組制作の嬉しい余禄だ。

札幌の藤島ディレクターからは、「やはり、なんか終わったという淋しさが残りますね(笑)」というメールが届く。

そうなのだ。番組の完成、そして放送は確かにゴールであり、ほっとしたり、嬉しかったりするのだが、一方では、どこか寂しい。

それは、祭り(しかも自分たちで作った祭り)の終りと同じ寂しさだ。

まあ、あと何時間か、オンエアが無事終了するのを見届けるまで、この祭りは続いている。

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『課外授業 ようこそ先輩』
 おもいをカタチにしてみよう ~彫刻家 五十嵐威暢~

NHK総合テレビ
 2009年12月27日 (日) 午前8時25分より


ナレーター:中嶋朋子
ディレクター:藤島保志
プロデューサー:碓井広義/原 徹(NEP)
制 作:アウンビジョン

詳細情報(番組サイト)
http://www.nhk.or.jp/kagaijugyou/next.html

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久しぶりのプロデュース番組。

ご覧いただければ、幸いです。

今年の放送界3大ニュース

2009年12月26日 | メディアでのコメント・論評

毎年この時期、新聞各紙には、政治、経済から芸能までを網羅した「今年の回顧」といった内容の特集が並ぶ。

今日の『産経新聞』は、「今年の芸能・メディア界は」というタイトルで、3人(梨元勝さん・堀井憲一郎さん・碓井)の談話を掲載。

それぞれが今年の芸能・メディア界を振り返り、最後に“私が選んだ3大ニュース”を挙げている。

ちなみに、梨元さん、堀井さんが選んだのは、以下の通りだ。

【梨元勝さんが選んだ今年の芸能界3大ニュース】
 (1)女優の酒井法子、覚醒(かくせい)剤事件で逮捕され、有罪判決
    受ける
 (2)女優の沢尻エリカ、入籍から所属事務所による契約解除など一
    連の騒動
 (3)ジャニーズの東山紀之、女優の木村佳乃と熱愛発覚

【堀井憲一郎さんが選んだ今年のテレビ3大ニュース】
 (1)視聴者受けを狙ったニュースのワイドショー化
 (2)バラエティーの要素を取り入れたスポーツ番組が予想以上に受
    け入れられた
 (3)大作ドラマが“こけた”


そして、私が担当している「放送界」のパートは、次のような記事になっている。


■「制作費削減」の影大きく

 東京工科大教授(メディア論)碓井広義さん

今年の流行語大賞は「政権交代」だったが、テレビの世界の流行語は「制作費削減」。テレビ局の経営問題にしろ、番組の中身にしろ、このキーワードがテレビ界全体を覆った一年だった。

不況による広告収入の減少で、在京民放キー局の9月中間連結決算は、全5社が減収となった。TBSホールディングスは平成12年に中間連結決算を公表して以来、初の赤字転落。フジ・メディア・ホールディングスとテレビ朝日も減益だった。

この結果、バラエティーや情報番組、報道の分野にまで経費削減の波が押し寄せた。これが番組の質の低下につながり、皮肉にも自分たちで作った「放送倫理・番組向上機構」(BPO)が相次いで勧告や意見を出すなど“活躍”することになった。

それが最も顕著に出たのが日本テレビの「バンキシャ問題」だ。7月に出された勧告では、裏付け不十分のずさんな取材、安易な募集サイトの利用など、虚偽報道を引き起こした原因が指摘された。だが、その根底には、コストをかけられない不十分な制作体制があるのではないか。

今年はテレビ局がデジタルによるサービス拡充にかじを切った年でもあった。特に9月末、テレビ朝日とTBSがユーチューブとの提携を発表したことは、無料動画を半ば敵視してきたテレビ局として、大きな姿勢の変化だ。無料であっても、まず自分たちに目を向けてもらうことが必要ということだろう。

有料動画配信も広がりを見せており、今後は新たな番組を始める際、ネットでの活用が常に念頭に置かれることになる。ゆくゆくはタレントとの契約形態にも影響が出てくるはずだ。

また、経費削減の影響から、大物キャスターの降板が相次いだ。ただこれは、これまで陰に隠れていた人が出ることで、一種の世代交代が進んだという見方もある。(談)

【碓井広義さんが選んだ今年の放送界3大ニュース】
 (1)バンキシャ問題で日本テレビ社長辞任
 (2)中間連結決算で在京キー局全社が減収
 (3)民放2社がユーチューブと提携
(産経新聞 2009年12月26日)


今年も、あと6日だ。