碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

今日は「地域懇談会」③

2010年06月12日 | 大学

懇親会の会場から階段を上がると、テラスに出る。

今日はここも開放されていた。

私も初めて立ってみたが、なかなかの眺めだ。

写真は、テラスから見える迎賓館。

今日は「地域懇談会」②

2010年06月12日 | 大学

いわゆる父母懇談会といった内容の地域懇談会。

プログラムの最後は「懇親会」だ。

理事長、学長、教員が揃って、保護者と方々と、まさに懇親を深めた。

会場は、ふだん学生食堂となっている場所だが、大盛況。

何人もの保護者と話をすることができた。

多くの学生たちが、親に対して、大学は「授業が大変だけど楽しい」と言っていることが分かったりした。

今どきらしく、1年生の保護者さえも、気になるのは就職だったりする。

そうかもしれませんが、1年生は、まあ、じっくりやりましょう(笑)。

逆に、3年生、特にマスコミを目指すのであれば、そろそろ真剣モードに入る必要があります、といったお話もさせていただいた。

参加者の皆さん、おつかれさまでした。

今日は「地域懇談会」①

2010年06月12日 | 大学

土曜日のキャンパスの落ち着いた雰囲気が好きだ。

基本的に静かで、人の気配はあるが、騒がしくはない。

そのバランスがちょうどいい。


今日は、「地域懇談会」といって、保護者会的なものが開催され、いつもの土曜日よりは賑やかだ。

各教室では、学科ごとに分かれた「集会」と「個人面談」が行われた。

個人面談は、保護者がゼミの担当教員と話をする機会だが、教員にとっても、直接保護者の方々と会話する中で、学生たちの日ごろの様子を知る貴重な「場」でもある。

それ以外に、就職・留学・学生生活などに関する「個別相談」、「キャンパスツアー」、サークル団体による「イベント」、そして「懇親会」も開催される。

天気がよくて、有難い。

緑の濃くなったキャンパスを、学生たちのお父さん・お母さんが散歩している光景もいいものだ。




<言葉の備忘録>11 開高健『夏の闇』

2010年06月12日 | 言葉の備忘録

やはり買ってしまった(笑)。

開高健『夏の闇 直筆原稿縮刷版』(新潮社)だ。

ご本人が“第二の処女作”と呼んだのは、72年に出た単行本の函に印刷されていた文章でのこと。

やはり、その文体が凄い。

「開高語ともいうべき・・・」と評したのは、確か司馬遼太郎さんだったと思う。

読んでいて、日本語がこんなにも“いわくいいがたい”森羅万象を豊かに表現できるのか、と感心というか、震撼。

また、再読してみると、ここに書かれた男と女の“抜き差しならない”関係が、前より分かってきたような気がする。

読み手の成長を待っていたのだろう(笑)。

『直筆版 オーパ!』と同じく、指先で、文字をなぞってみる。

モンブランの149を握った作家は、どんなスピードで書いていたんだろう。

どこかに“ためらい”や“迷い”の跡はないのだろうか。

そんなことを思いながら、またページを、いや原稿用紙をめくる。


毎日、朝から雨が降り、古綿のような空がひくくたれさがり、熱や輝きはどこにもない。夏はひどい下痢を起し、どこもかしこもただ冷たくて、じとじとし、薄暗かった。膿んだり、分泌したり、醗酵したりするものは何もなかった。それが私には好ましかった。
――開高健『夏の闇』