碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

奇兵隊とヘルパー隊

2010年06月08日 | 大学

菅政権、発足。

「私の趣味で言えば『奇兵隊内閣』とでも名付けたい。高杉晋作という人は逃げるときも早い、攻めるときも早い」(菅直人首相)

まあ、早目に逃げ出したりせず(笑)、何とか頑張ってください。

今夜、奇兵隊ならぬ新聞学科ヘルパー隊(4月の新入生オリエンテ―ション・キャンプの実行部隊)の“お疲れ会”が開かれた。

場所は、四谷三丁目の焼肉屋さんだ。

オリエン・キャンプでの彼らの働きは実に見事であり、見ていて気持ちよかった。

聞けば、研究室の“ゼミ長”が何人もいるそうで、それも納得。

将来、どの方向へ進んで行っても、彼らなら大丈夫だ。

学年が上がるとヘルパーは出来ないので、このチームとしては今年限りとなる。

何だかもったいないが、ヘルパーのマインドとハウツーを次代に伝えていって欲しい。


ブログ記事「新入生全員と御殿場で1泊」
http://blog.goo.ne.jp/kapalua227/e/b852c9d70bef58c34f6f4ef3877e9429

ギャラクシー賞大賞「死刑囚 永山則夫」のこと

2010年06月08日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

『日刊ゲンダイ』月曜版で連載中のコラム「テレビとはナンだ!」。

今週の掲載分では、「ギャラクシー賞」のことを書かせていただいた。


見出し:

ギャラクシー賞大賞「死刑囚 永山則夫」は10年に1本の傑作

コラム本文:

先週、テレビ界の大きな「賞」の一つ、ギャラクシー賞(放送批評懇談会主催)の贈賞式が行われた。

この賞はラジオ、報道活動、CMなど部門別の表彰だが、やはり注目はトリを飾るテレビ部門「大賞」である。
 
第47回ギャラクシー賞テレビ部門「大賞」は、NHKのETV特集「死刑囚 永山則夫~獄中28年間の対話」だった。

ディレクターを務めたのはフリーの堀川惠子さん。

撮影は制作会社ドキュメンタリージャパン所属の山崎裕カメラマンだ。

連続射殺魔と呼ばれた永山は1969年に逮捕され、97年に死刑が執行された。

その間に外部と交わした膨大な数の手紙や貴重な「肉声」、獄中結婚した元妻の証言などで構成されたのがこの番組だ。

母親との関係にまで踏み込んだ取材は、犯罪者というより一人の人間としての永山則夫を現出させていた。

この10年くらいに放送されたドキュメンタリーの中で傑出している。

拍手です。

今回は他にもドキュメンタリーの秀作が多かった。

静岡放送「日本兵サカイタイゾーの真実~写真の裏に残した言葉」、テレビ熊本「土に生きる~ダム水没予定地・ある農民の手記」、南海放送「ひだまり~今治大浜1丁目・6年の記録」等々。

ややもすればNHKの独壇場となるドキュメンタリーだが、民放の力作にも、もっとスポットが当たって欲しいと思う。
(日刊ゲンダイ 2010.06.08付)


いい番組が顕彰されることで、多くの人がその存在を知るようになれば、と思う。

NHK衛星第2では、テレビの各賞受賞作が放送される。

6月26日(土)~30日(水)「ザ・ベストテレビ」

文化庁芸術祭、地方の時代映像祭、日本民間放送連盟賞、放送文化基金賞、ATP賞、ギャラクシー賞など、2009年度の放送界を代表する番組コンクールの受賞作を、NHK・民放問わず一挙放送!

何とも太っ腹な、大盤振る舞いの好企画だ(笑)。