篠田正浩監督と対談をさせていただいた。
『週刊現代』の「熱討スタジアム」というページのためのものだ。
テーマは、夏目雅子。
人気絶頂の1985年に、27歳という若さで亡くなった、いわば伝説の女優さんだ。
夏目雅子は、篠田監督の映画「瀬戸内少年野球団」(1984)で、ヒロイン・中井駒子を演じている。
阿久悠さんの原作で、脚本が田村孟さん、そして撮影は名手・宮川一夫さん。
この映画の翌年に亡くなった夏目の遺作であり、共演の渡辺謙にはデビュー作となった1本だ。
そして私は、以前プロデューサーとして「人間ドキュメント 夏目雅子物語」(1993)を制作したことがあり、今回、監督と向き合う機会をいただいたのだ。
「夏目雅子物語」は、演出がテレビマンユニオンでの同期・加藤義人(現在、代表取締役社長)、脚本は相良敦子さん(後にNHK朝ドラ「ウエルかめ」など)。
当時のフジテレビ「金曜エンタテインメント」(現在は「金曜プレステージ」)の枠で放送された。
ドラマとドキュメンタリーを融合させた構成で、特にドラマ部分は、夏目の母・小達スエさんからの“聞き書き”をベースにシナリオを作り、全体を「母と娘の物語」とした。
大事な夏目雅子役には、オーディションを経て、まだ新人時代の夏川結衣さんを抜擢。
母親・スエさんには、加賀まりこさん。
父親と番組の案内役を、夏目の“最後の舞台”となった「愚かな女」で共演した西岡徳馬さんにお願いした。
私が初めて篠田監督にお会いしたのは、慶大SFCで教えていた頃、学内で「映画監督の講演&上映会」を、連続シリーズ(他に熊井啓
監督など)で行った時だ。
その時は「写楽」を学生たちと一緒に鑑賞し、監督のお話をうかがった。
今回、久しぶりでお会いしたわけだが、81歳となる篠田監督のダンディぶりは変わらない。
カッコイイのだ(笑)。
そして、「瀬戸内少年野球団」の撮影現場での夏目を、まるで昨日のことのように、生き生きと語ってくださった。
その中には、初めて聞く“秘話”もたくさんある。
貴重な証言記録であり、熱烈な夏目讃歌であるこの対談は、週明け
9日(月)発売の『週刊現代』に掲載される予定です。
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