碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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「TBSレビュー」オンデマンド特集に出演しました

2012年07月30日 | テレビ・ラジオ・メディア

29日(日)の朝、出演した「TBSレビュー」オンデマンド特集が、無事放送されました。

私にとっての「オンデマンド」は、実際にNHKの「見逃しパック」「見放題パック」のうち、見逃しを利用しています。

月額945円です。1本だと210円なので(笑)。

それから、民放の番組を、配信会社で単品購入する、というのもやっています。

やはり見逃した時、録画予約を忘れた時に便利。

また、最近多いのは、その番組の評判を聞いて「見てみたい」と思った時に、有難いサービスですね。


         木村郁美アナウンサー




さて、放送で話した一部を再録してみると・・・・


オンデマンドによって、テレビを「見る」ことに関して、主導権が視聴者に移ってきた、ということが一番大きいと思います。

来年、日本のテレビ放送はちょうど60周年を迎えます。

1953年に放送が開始されて、基本的には現在まで変わらない構造があって・・・。

どんな番組を、何曜日の何時に放送するのか、それを決めるのはテレビ局だということです。これを編成と呼ぶんですね。

編成するのはテレビ局で、視聴者は、その編成に合わせて、テレビの前で待っているしかなかった。

つまり「見ること」に関する主導権は、テレビ局が握っていたわけです。

それが少し変化してきたのは「録画機」の登場でした。放送時間にその番組を見られなくても、後から録画を見られるようになった。

オンデマンドは、それをさらに進めた形です。

パソコンなりスマホなりさえあれば、いつでも、どこでも、番組を見ることができる。

テレビ局の都合ではなくて、視聴者が自分の都合に合わせて見る。

テレビを視聴する、テレビを見るということに関する主導権が、視聴者のものになってきたんですね。



・・・・さらに今後は、オンデマンドによって、流しっぱなしではない、ずっと見てもらえる、何度でも見るに耐える番組を求められる。

つまり、これまで以上に、「番組の質を問われる時代」と言えるわけです。