大相撲名古屋場所の千秋楽、全勝対決を見た。
いや、名古屋に行ったわけじゃなくて、NHKですけど(笑)。
日馬富士と白鵬が、共に14戦全勝。
「千秋楽に14戦全勝の2力士が賜杯を懸けて対戦したのは、1983年秋場所で横綱同士が顔を合わせた隆の里-千代の富士以来で29年ぶり」だそうで。
立ち合い前の仕切りで、日馬富士が見たこともないほど、体を土に近づける前傾姿勢を見せて、場内が一瞬湧いた。
「あ、日馬富士、いけるかも」と思った。
そして、左上手をがっちり取った日馬富士が、白鵬を寄り切って完勝した。
家族と見ていて、全員が、思わず「やったー!!」と歓声。
今回は日馬富士の優勝が正解でしょう(笑)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/1b/7ce4e7249360e252d54b421f06790c14.jpg)
で、表彰式。
総理大臣杯の時になって、スーツ姿の、なんだかフツーの男が土俵に上がって来た。
野田総理の代理であることはわかっても、これが誰だかわからない。
場内アナウンスは説明なし。
NHKの中継も、説明、テロップ、一切なし。
で、表彰状を読み上げようとする瞬間、割と静かだった場内に、一人のオジサンの声が響いた。
「なんだあ? お前」。
この「なんだあ」が、まんま名古屋弁で、実にいい味(笑)。
「総理大臣杯を渡そうとしているのは、総理本人じゃないみたいだけど、で、お前は一体、誰なんだ」という、会場とテレビ視聴者の、ちょっとトホホな気分を代弁したような声だったのだ。
いやあ、家族で笑った。
こういうのが、テレビならでは、生中継ならでは、なんだよなあ。
日馬富士の、本当に嬉しそうな表情と、この「なんだあ? お前」が、名古屋場所の記憶となりました。