発売中の週刊新潮に、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹さんに関する記事が掲載され、その中でコメントしています。
怪人「又吉直樹」が色づく「読書の秋」
うねる長髪に見え隠れする眼光は鋭く、その口元には歪んだ笑みを湛え、時に人の魂を吸う・・・。ハロウインの怪人、ではなく、読書の秋の案内人に引っ張りだこな、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹(32)です。
「ピースは2年前にブレイク。当初は、社交的で派手な正統派イケメンの相方、綾部祐二さん(34)に対し、又吉さんは渾名が“死神”で、気持ち悪がられるキャラでした。それが徐々に、太宰治などの小説が好きという、内向的ながら知的な性格、実は美形という隠れイケメンぶりも知られ、人気が出たのです」(お笑い評論家・ラリー遠田氏)
今年8月に綾部が若貴兄弟の母・藤田紀子(65)との熱愛を報道され、“本気で熟女好き”認定されるずっと前に、又吉の読書好きぶりは認められていたのだ。
「08年には『お笑い芸人が古井由吉を好きな理由』を文芸誌『新潮』に寄稿していましたが、出版各社が注目したのはブレイク後。読書エッセイや書評、作家と対談、俳句に小説執筆まで彼の取り合いです。普段本を読まない人も彼をきっかけに買うので、部数が伸ばせるのです」(出版関係者)
10月3日からはニッポン放送の新番組『ピース又吉の活字の世界』(水曜夜8時~)も開始し、ラジオでも作家や小説を紹介している。
「趣味は読書という芸能人は多くても、本を血肉として自分の世界に取り込み、また本について自分の言葉できちんと語れるのは彼くらい。貴重な存在でしょう」(上智大学の碓井広義教授・メディア論)
今年4月からNHK・Eテレの経済番組『オイコノミア』司会に抜擢されたことでも箔がついたという。ただ、老婆心ながら助言を。
「今後もあくまで芸人・ピース又吉の立場で。どこかの芸人のように急に文化人や作家を気取り出すと、引かれてしまうかも」(同)
大衆ゴコロと秋の空。
(週刊新潮 2012.10.11号)