丸谷才一さんが亡くなったそうだ。
「たった一人の反乱」「女ざかり」など、現代風俗を描いた市民小説で知られる作家で、日本芸術院会員の丸谷才一(まるや・さいいち、本名・根村才一=ねむら・さいいち)さんが13日午前7時25分、東京都内の病院で心不全のため死去した。87歳。
丸谷さんの作品は、どちらかといえば小説以外のものを読むことが多かった。
99年の「思考のレッスン」(文藝春秋)などは、時々再読してきた。
インタビューに答える形式だから読みやすく、読むコツ、考えるコツ、書き方のコツ、なんていう項目が並ぶ。
文章を書くときは、「頭の中でセンテンス(一文)の最初から最後のマルのところまでつくれ。つくり終わってから、それを一気に書け」といった話をしている。
実際に原稿を書いている時、ふと思い出すことがあります。
合掌。
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今週の「読んで、書評を書いた本」は、以下の通りです。
工藤美代子
『絢爛たる悪運 岸信介伝』 幻冬舎
小林信彦
『四重奏 カルテット』 幻戯書房
スタンリー・バックサル、ベルナール・コマーン:編 井上篤夫:訳
『マリリン・モンロー 魂のかけら~残された自筆メモ・詩・手紙』
青幻舎
長谷川晶一
『私がアイドルだった頃』 草思社
石井光太:編
『ノンフィクション新世紀』 河出書房新社
小熊英二
『社会を変えるには』 講談社現代新書
・・・今回、嬉しかったのは、小林信彦さんの本、小熊英二さんの本を紹介できたことだ。
* 上記の本の書評は、
発売中の『週刊新潮』(10月18日号)
ブックス欄に掲載されています。
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