碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

今週の「読んで、書評を書いた本」 2012.10.14

2012年10月14日 | 書評した本たち

丸谷才一さんが亡くなったそうだ。

「たった一人の反乱」「女ざかり」など、現代風俗を描いた市民小説で知られる作家で、日本芸術院会員の丸谷才一(まるや・さいいち、本名・根村才一=ねむら・さいいち)さんが13日午前7時25分、東京都内の病院で心不全のため死去した。87歳。

丸谷さんの作品は、どちらかといえば小説以外のものを読むことが多かった。

99年の「思考のレッスン」(文藝春秋)などは、時々再読してきた。

インタビューに答える形式だから読みやすく、読むコツ、考えるコツ、書き方のコツ、なんていう項目が並ぶ。

文章を書くときは、「頭の中でセンテンス(一文)の最初から最後のマルのところまでつくれ。つくり終わってから、それを一気に書け」といった話をしている。

実際に原稿を書いている時、ふと思い出すことがあります。

合掌。





今週の「読んで、書評を書いた本」は、以下の通りです。

工藤美代子 
『絢爛たる悪運 岸信介伝』 幻冬舎

小林信彦 
『四重奏 カルテット』 幻戯書房


スタンリー・バックサル、ベルナール・コマーン:編  井上篤夫:訳
『マリリン・モンロー 魂のかけら~残された自筆メモ・詩・手紙』 
青幻舎

長谷川晶一 
『私がアイドルだった頃』 草思社

石井光太:編 
『ノンフィクション新世紀』 河出書房新社

小熊英二 
『社会を変えるには』 講談社現代新書



・・・今回、嬉しかったのは、小林信彦さんの本、小熊英二さんの本を紹介できたことだ。

* 上記の本の書評は、
  発売中の『週刊新潮』(10月18日号)
  ブックス欄に掲載されています。