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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

北海道土産!?

2012年07月24日 | 日々雑感

北海道に出張していた娘からのお土産です。

「AIR DO」の機内で使われている紙コップ(笑)。

マスコットである「ベアド」が描かれており、あまり可愛いので、お願いして、新品を頂戴してきたそうだ。

私のパソコンの壁紙は、ずっと「AIR DO」。




「AIR DO」なら、今も、私の好きなボーイング767に乗れる。

「ベアド」も飛び続けている。




<おまけ>

2005年4月に雑誌広告のページに書かせていただいた“飛行機エッセイ”です。

   旧友ボーイング767

3年前から北海道・千歳にある大学で教えている。ただ、東京でもいくつか授業があり、毎週、東京と北海道を往復する生活だ。「大変だね」とよく言われるが、子どもの頃からの航空ファンなので、この〝飛行機通勤〟自体がとても愉しい。

羽田―千歳の路線で使用される旅客機は、大型のボーイング747(ジャンボ機)や最新型の777が多い。だが、私が好きなのは767だ。定員が300名に満たない中型機で、その大仰でない気軽な雰囲気が通勤にはちょうどいい。

20数年前、コンピュータ制御によるハイテク機として登場した767。その開発プロセスを追うドキュメンタリーで、シアトルにあるボーイングの工場を長期取材した。手作業のリベット打ちから過酷な耐用実験までを見るうち、飾り気はないが実直な人柄(?)の767に好感を持つようになった。

当時、この新鋭機を日本で最初に導入したのは全日空である。私たちは完成したばかりの一番機を日本へ運ぶフライトに同乗し、取材を続けながら帰国することになった。工場内の滑走路を飛び立った767は、アンカレジを経由して羽田を目指した。

途中、千島列島の南に差し掛かった時のことだ。「ソ連のミグ(戦闘機)にでも遭遇したら危ないなあ」と言って機長が笑った。当時、全日空はまだ国内専門で、国際線にデビューしていなかった。翼に描かれた見慣れぬANAの文字。他国の戦闘機に「怪しい奴」と思われたら大変、というジョークだったのだ。

今でも767に乗るたび、旧友に出会ったような懐かしさと安らぎを覚える。地上を離れた途端、爆睡するのはそのせいか。いや、乗り越しの心配がないだけかもしれない。




大相撲名古屋場所の千秋楽で・・・

2012年07月23日 | テレビ・ラジオ・メディア

大相撲名古屋場所の千秋楽、全勝対決を見た。

いや、名古屋に行ったわけじゃなくて、NHKですけど(笑)。


日馬富士と白鵬が、共に14戦全勝。

「千秋楽に14戦全勝の2力士が賜杯を懸けて対戦したのは、1983年秋場所で横綱同士が顔を合わせた隆の里-千代の富士以来で29年ぶり」だそうで。

立ち合い前の仕切りで、日馬富士が見たこともないほど、体を土に近づける前傾姿勢を見せて、場内が一瞬湧いた。

「あ、日馬富士、いけるかも」と思った。

そして、左上手をがっちり取った日馬富士が、白鵬を寄り切って完勝した。

家族と見ていて、全員が、思わず「やったー!!」と歓声。

今回は日馬富士の優勝が正解でしょう(笑)。




で、表彰式。

総理大臣杯の時になって、スーツ姿の、なんだかフツーの男が土俵に上がって来た。

野田総理の代理であることはわかっても、これが誰だかわからない。

場内アナウンスは説明なし。

NHKの中継も、説明、テロップ、一切なし。

で、表彰状を読み上げようとする瞬間、割と静かだった場内に、一人のオジサンの声が響いた。

「なんだあ? お前」。

この「なんだあ」が、まんま名古屋弁で、実にいい味(笑)。

「総理大臣杯を渡そうとしているのは、総理本人じゃないみたいだけど、で、お前は一体、誰なんだ」という、会場とテレビ視聴者の、ちょっとトホホな気分を代弁したような声だったのだ。

いやあ、家族で笑った。

こういうのが、テレビならでは、生中継ならでは、なんだよなあ。

日馬富士の、本当に嬉しそうな表情と、この「なんだあ? お前」が、名古屋場所の記憶となりました。


今週の「読んで(書評を)書いた本」 2012.07.22

2012年07月22日 | 書評した本たち

北上次郎さんと大森望さんが、月刊誌『SIGHT』で行っている書評対談が、久しぶりで単行本になった。

シリーズ第3弾となる『読むのが怖い!Z~日本一わがままなブックガイド』(ロッキング・オン)。


 

いやあ、“書評界の巨人”2人による丁丁発止は、恐怖のABC評価も含め(笑)、今回もやはり面白い。

タイトルは、たぶんエリカ・ジョングのベストセラー小説『飛ぶのが怖い』から来ていると思うけど、世代的には、分からない人が増えてるんじゃないだろうか。

あの本が出てから、もう40年も経つんですねえ。


今週の「読んで(書評を)書いた本」は、以下の通りです。
 
三谷幸喜 
『清須会議』 幻冬舎

藤井 聡 
『プラグマティズムの作法』 技術評論社

三浦哲哉 
『サスペンス映画史』 みすず書房

* 上記の本の書評は、
  発売中の『週刊新潮』(7月26日号)
  に掲載されています。


ふだん見ているテレビ、ごひいきの番組

2012年07月20日 | テレビ・ラジオ・メディア
(大学からの眺め:熱帯のような空気の向こうに新宿)


雑誌の取材を受けた。

テーマは「ふだん見ているテレビ、ごひいきの番組」。

特に意識せず、日常的に見ているものを、まんま挙げてみた。

とりあえず、ドラマ以外ということだったので・・・・


「開運!なんでも鑑定団」

「ガイアの夜明け」

「和風総本家」

「カンブリア宮殿」

「出没!アド街ック天国」

「タモリ倶楽部」



・・・・あらら、テレ朝の「タモリ倶楽部」以外は、みんなテレビ東京ではないか。

テレ東、どんだけ好きなんだ、私(笑)。

しかし、実際に大人のオトコたちが見るものに関して、テレ東はかなりマッチしたラインナップなのだ。

いずれも長く続いている番組であることも共通している。

まずは、他の方々が、どんな番組を指名するのか、楽しみにしていよう。


春学期の授業、終了へ ⑤「3年生ゼミ」

2012年07月20日 | 大学

ゼミの3年生たちは、いつも元気だ(笑)。

教室でのゼミも終了。

彼らも期末試験ウイークに突入する。

その後は、8月2日のオープンキャンパス「体験授業」でサポート部隊を務め、夏休中のゼミ合宿ではリサーチの発表会も待っている。

がんばっておくれ(笑)。









ドラマ「はつ恋」最終回に、拍手

2012年07月19日 | テレビ・ラジオ・メディア

うーん、そう来たかあ(笑)。

ドラマ「はつ恋」の最終回。

前回までの展開を見てきて、ヒロイン(木村佳乃)が、男2人(伊原剛志・青木崇高)のどちらかと共に生きていくことに、やはりどこか抵抗があった。

では、どうするのだろう、とも思った。

この結末、見事というべきだ。

少女・緑の、終りなき“はつ恋”は、見る側にも鮮烈に記憶された。

いやあ、脚本の中園ミホさんに、拍手です。

キャスト、スタッフの皆さんにも。

いいもの、見せてもらいました。














ちょうど1ヶ月前、6月19日の「日刊ゲンダイ」に書いた、このドラマについての文章を、再録しておきます。

この時点で下した評価は、間違っていなかったようです(笑)。


今から見ても損はない
NHKの人妻物語

NHKドラマ10「はつ恋」が佳境に入ってきた。かつての初恋の人、しかも自分を捨てた男と再会する人妻の物語。

このドラマで注目したいのは自身も人妻(夫は東山紀之)になった木村佳乃と、情感に満ちた大人の演出の2点だ。

仕事も家庭も充実していた木村が突然難しい肝臓がんに襲われる。
夫が探してきた凄腕の医師は、なんと別れた恋人(伊原剛志)だった。

夫を大切に思う一方で、伊原の子供を妊娠・流産した過去を隠してきた木村の心境は複雑だ。

そんな揺れる人妻を木村が繊細に表現している。たとえば、再び伊原に傾倒しそうな自分を抑えようとする表情など絶品。

もうひとつ、このドラマを支えているのが井上剛の演出である。井上は映画化もされた人気ドラマ「ハゲタカ」を担当していた3人のディレクターのひとり。

朝ドラ「ちりとてちん」「てっぱん」も手がけ、〝市井の人たちの中にあるドラマ〟を掘り起こす力に定評がある。

この「はつ恋」でも大友啓史ディレクターや堀切園ディレクターのようなケレン味たっぷりな作りではなく、見る側に余韻を残す丁寧な演出と映像が光っている。

ドラマはちょうど折り返し点だ。木村と伊原の距離が縮まったところで、ここからが山場。今から見ても遅くはない。

(日刊ゲンダイ 2012.06.19)




読売新聞で、テレ朝「視聴率3冠王」について解説

2012年07月19日 | メディアでのコメント・論評

読売新聞に、テレビ朝日の「視聴率3冠王」(4~6月期)に関する記事が掲載された。

何しろ、テレ朝にとっては、1959年の開局以来の快挙なのだ(笑)。

記事は、その要因を探るという内容で、私も解説をしております。


「視聴率3冠王」を獲得した理由として、記事はまず“編成の巧みさ”を挙げている。

「相棒」の再放送から夕方のニュース枠への流れ。

19時、20時台での「バラエティー特番」から「報道ステーション」への流れなどだ。

次に、“内容”をめぐって・・・・


編成が巧みでも、番組内容が貧弱では、数字につながらない。

碓井広義・上智大教授(メディア論)は「最もテレビを見ている中高年層向けに、質の高い番組を作っているのが勝因」と見る。 

連続ドラマでは、「相棒」に代表される、落ち着いた内容の刑事ドラマが多い。人気が出たら、シリーズ化できるような作りを施し、そうして定着したシリーズものが、じっくり見たいシニア世代に受け入れられている。

一方、バラエティーでは、10年近く続く長寿番組が目立つ。そんな中、「Q様!!」「アメトーーク!」などが、10%以上を稼いでいる

碓井教授は「視聴者の好みを考えながら、各ジャンルでじっくり番組を育ててきた成果が現れている」と指摘する。

(読売新聞 2012.07.17)。



・・・・記事は、こうした編成方針が、広告収入では必ずしも有利ではないことにも言及。

フジテレビの豊田社長の「我々は10代や若い女性向けの番組を作る」という発言や、テレ朝・早河洋社長の「楽観視はしていない」といったコメントを紹介して終わっている。



<このブログで書いた関連記事>

テレビ朝日・早河洋社長へのインタビュー
2009年08月10日
http://blog.goo.ne.jp/kapalua227/e/121154498c84cb8ca1fd34d7c01e9040

テレビ朝日の”これから”
2009年07月03日
http://blog.goo.ne.jp/kapalua227/e/608401c0cf712d9064c3dfcbf8cb700c


春学期の授業、終了へ ④「メディアと文化(大衆文化論)」

2012年07月19日 | 大学

この春は、“現代テレビ論”として、各ジャンルを概観してきた授業です。

ラストは全体のまとめ、質疑応答、最終レポートの提出。

そして記念撮影(笑)。

定員の数倍の受講希望者の中から、運よく抽選で選ばれたということもあり(笑)、新聞学科だけでなく、他学部、他学科の諸君も、毎回、熱心に参加してくれました。

みんな、おつかれさま!

春学期の授業、終了へ ③「テレビ制作Ⅰ Bクラス」

2012年07月19日 | 大学

こちらも、映像作品「四字熟語講座」シリーズの発表会を行いました。

「テレビ制作Ⅰ Aクラス」や「テレビ制作Ⅱ」の作品と併せて、8月2日(木)に開催されるオープンキャンパスの「体験授業」で、公開する予定です。

高校生諸君、お楽しみに!(笑)

春学期の授業、終了へ ②「テレビ制作Ⅱ」

2012年07月19日 | 大学

「テレビ制作Ⅱ」では、各グループが原作をもとにシナリオを書き、ショートドラマを制作しました。

こちらも発表会。

「深夜で、このまま放送してみたい」と思わせる、かなりのレベルの作品も登場しました。


春学期の授業、終了へ ①「テレビ制作Ⅰ Aクラス」

2012年07月19日 | 大学

今週は、春学期の授業の最終週。

私の担当科目も次々と終了しています。

「テレビ制作Ⅰ」では、学生たちが制作した映像作品「四字熟語講座」シリーズの発表会を行いました。

最終回では、恒例の記念写真も欠かせません(笑)。

TBS「サマーレスキュー」の“肩すかし感”

2012年07月18日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

日刊ゲンダイに連載中の番組時評「TV見るべきものは!!」。

今週は、TBS日曜劇場「サマーレスキュー~天空の診療所~」を取り上げました。


豪華キャストなのに
不完全燃焼な感じがするのは・・・

なんだろう、この肩透かし感は。TBS日曜劇場「サマーレスキュー~天空の診療所~」(21時~)である。

お膳立てはそろっている。主演は「ゲゲゲの女房」の向井理。「カーネーション」の尾野真千子もいる。さらに「ふぞろいの林檎たちⅣ」以来、15年ぶりのTBS連ドラ出演となる時任三郎まで持ってきた。

舞台は夏らしく標高2500㍍の山上にある診療所。中身は「救命病棟24時」「Dr.コトー診療所」などヒットの多い医療ドラマだ。これだけ並べば充実したドラマを見せてもらえそうなのに、不完全燃焼な感じがするのはなぜだろう?

まず山岳診療所という設定に無理がある。毎週毎週、登山客が病気やケガをする山って、一体どんな山なんだ? 呪われてるのか? せめて「Dr.コトー」みたいな離島なら分かるけど。

また、医療ドラマらしいダイナミックな見せ場も期待できない。そもそも重病患者は山に来ないからだ。それにこの診療所の医療設備は少なくて、医師ができることは限られている。患者の命を救うにはヘリで町の病院まで運ぶしかないのだ。 

今後、ドラマを引っ張るためには謎の看護師・尾野の過去を明かしていくか、山荘や診療所の人間が病気になるか、要するに内向きな話になる。それよりは夏山の実景でも見せてくれたほうが、よほどありがたい。

(日刊ゲンダイ 2012.07.17)


・・・・”登山客”内山理名が手のひらに大けがをした第2話。

視聴率は、初回14.7%→11.6%と3%以上も数字を下げた。

でも、これは視聴者が真っ当だということです(笑)。



今夜、「はつ恋」最終回

2012年07月17日 | テレビ・ラジオ・メディア

NHKドラマ10「はつ恋」。

だいぶ話題になってきましたねえ(笑)。

でも、もう今夜(17日)が最終回。

どう着地するのか、見ものです。






<このブログで書いた関連記事>

クライマックスへと向かう、ドラマ「はつ恋」
2012年07月11日
http://blog.goo.ne.jp/kapalua227/e/5a6a9805c295ac65a669a582991fa5da

大人におススメしたい、NHKドラマ10「はつ恋」
2012年06月20日
http://blog.goo.ne.jp/kapalua227/e/d0ef315e40e98a9246011ea10e1b5b16

今週の「読んで(書評を)書いた本」 2012.07.17

2012年07月17日 | 書評した本たち

マルクスの「共産党宣言」、ではなく「共産主義者宣言」(平凡社ライブラリー)

タイトルとカバーが印象的で、この新刊を入手してしまった(笑)。



巻末の文章によれば、柄谷行人さんが、この新訳のタイトルを「共産主義者宣言」とするよう提案したそうだ。

その意味合いはもちろん、語感もちょっと新鮮でいい。



今週の「読んで(書評を)書いた本」は、以下の通りです。
 
藤森照信:文 増田彰久:写真 
『銀座建築探訪』 白揚社

西村賢太
『随筆集 一日』文藝春秋

柳家小里ん 石井徹也:聞き手
『五代目小さん芸語録』 中央公論新社


* 上記の本の書評は、
  発売中の『週刊新潮』(7月19日分月特大号)
  に掲載されています。


ビールで水分補給!?

2012年07月17日 | 日々雑感

うーん、連日暑いですね。

昼間はペットボトルの水が必携。

で、夜は、ついビールに走ってしまう(笑)。

イタリアの「BIRRA MORETTI」は、そのほどよい苦味が、ピザや
スパゲティに合います。