2014年07月22日
一般社団法人北洋開発協会
ヴェドモスチ紙 サマリー仮訳:原口聖二
[三井物産が北海道水産業にとって敏感な品目にかかるサハリン漁業投資を行う ホタテ・カキ等]
ロシア漁業庁は、2014年7月21日、ロシア農業副大臣(漁業庁長官)シェスタコフが、“三井物産モスクワ有限会社”(”Мицуи энд Ко. Москоу”)代表目黒祐志(めぐろひろし)と会合を行い、サハリン州企業“トゥナイチャ”(“Тунайча”)とのフィッシュミール生産の共同事業計画の実現が最終的段階である旨の報告を受けたと発表した。
フィッシュミールの生産計画は年間300トンで、投資契約の成約は来年2015年3月を目途としている。
また、“三井物産モスクワ有限会社”はロシア企業グループ“マグロ”(“Магуро”)との間で、水産物の高次加工とその共同販売を展開する交渉を始めた。
目黒祐志(めぐろひろし)は、ロシア極東には、水産分野の発展に大きな潜在力があると評価し、サハリン州でホタテとカキ、沿海地方でウニの栽培・養殖の展開を検討している。
これらの品目はロシア、アジア諸国で強い需要がある。
なお、“三井物産モスクワ有限会社”は、ロシアの冷凍食品市場への関心も示しており、ペリメニ(ロシアの水餃子)工場建設のためのロシア側相手企業も求めている。
(関連過去情報)
2014年04月10日 サハリン発
[サハリン水産業界に“日本の巨人”三井物産が現れる 1億ドルを投資]
サハリン州政府は、日本最大手企業“三井物産株式会社”の関連会社“Мицуи энд Ко. Москоу”(三井物産モスクワ有限会社)の代表と、同州知事ホロシャビンが会談したと発表した。
このなかで、“三井物産モスクワ有限会社”が、サハリンの水産加工業へ約1億ドルを投資する計画を検討していることが明らかになった。
計画には、2千万尾対応のふ化場や5千トンの冷蔵庫の建設等も含まれている。
ホロシャビンは、日本との協力関係が、新たなレヴェルに到達するための準備が整いつつあると指摘している。
それは、これまでの、日本市場への水産物の単純輸出ではなく、養殖漁業や水産加工の発展のための2ケ国間の協力、相互作用の質の向上と拡大だとしている。
(*三井物産モスクワ有限会社のHPから)”Мицуи энд Ко. Москоу”
CIS総代表兼三井物産モスクワ有限会社社長からのメッセージ
三井物産モスクワ有限会社社長兼CIS総代表 目黒 祐志
皆さま、三井物産モスクワの新装なったウェブサイトにようこそ。
私は、三井物産モスクワ有限会社社長兼CIS総代表の目黒祐志です。 この三井モスクワのウェブサイトを開いてくださった皆さまにご挨拶を申し上げますとともに、三井について少しご紹介いたします。
三井物産株式会社は、日本の著名な総合商社で、幅広いビジネスを世界的規模で積極的に展開しております。
三井家の家祖は、17世紀の人、三井高利です。三井高利は1673年、江戸と呼ばれていた頃の東京に小さな呉服屋を開きました。 彼は、当時の商慣習に逆らって数々の革新的な商い方法を編み出しました。これらの創造的な新商法により店は大盛況となり、その後は両替および為替の業務も手掛け、小売業と金融業の両方で大成功を収めました。「創造」は現在に至るまで、三井の経営理念の中核を占めています。
17世紀にできたこの小さな呉服屋は、今日の三井の母体となりました。三井物産は現在、世界66ヶ国に154のオフィスと現地法人のネットワークを張り巡らし、合計436社に及ぶ子会社、関係会社を傘下に有して、4万名を超す従業員を擁しています。三井の現在の資産合計は1,036億米ドルとなっています。また昨年の三井の収益合計は564億米ドル、年間投融資額は83億米ドルに達しました。
三井はその地球規模の投資と貿易業務をバックに、第二次大戦後の日本が果たした復興と経済上の奇跡に大きく貢献してきました。現在の三井の主な事業分野は、金属資源、エネルギー、グローバル・マーケティング・ネットワーク、ライフスタイル事業、インフラストラクチャー、鉄鋼、自動車・建機、化学品、食料、情報産業、船舶、宇宙航空、物流他となっています。三井が主に目指す姿は、世界中のお客様のニーズに応えることのできるグローバル総合力企業となることです。三井を支える経営理念は次のとおりです。
フェアで謙虚であることによって信頼を築く
志を高くして世の役に立つ
常に新しい分野に挑戦する
自由闊達の風土を活かす
自己研鑽と自己実現を通じて人材を育成する。
ロシアにおける三井の歴史は、1967年にソビエト連邦内で初めてのオフィスを開設した時に始まりました。当時のオフィスは、モスクワのウクライナ・ホテル内に置かれていました。現在では、三井のロシア経済への投資額は日本企業全体のうち最多となっています。ロシアは、三井の投資方針の優先順位トップ5ヶ国にランクしています。ロシアにおける最大のプロジェクトはサハリン2です。2009年2月には、同地において他のプロジェクト・パートナー各社とともに、ロシア初のLNGプラントの稼働を開始しました(三井は、このプロジェクトについて1987年にソビエト政府との間で交渉を始めた、このプロジェクトの先駆者です)。
三井はロシアの社会発展および日露関係の発展にも貢献しています。当社は、ロシア国内の諸大学の教育プログラム、文化やスポーツのイベントに対して、毎年寄付を行っています。
これらの貢献は両国の関係の強化に役立つものと心から確信しております。このご挨拶のしめくくりとしまして、三井はロシアに多くの友人を持っていることを申し上げておきます。2011年3月11日の日本の地震と津波以後、日本人は、ロシアの人々から力強いご支援を賜りました。私たちは、両国民の間のこの友情の証しを決して忘れません。
このウェブサイトをお読みくださりありがとうございました。私たちがこれからさらに質の高い仕事を行うことによって、日露両国民の親密度が深まり、この世界がより住み良い所になることを希望しております。私は、日露両国民は今後すべての分野で発展する大きな可能性を秘めていると強く信じています。
三井も私自身もそれに向かって尽力することを誓うものです。
“三井物産モスクワ有限会社”
三井物産モスクワ有限会社の親会社である三井物産株式会社(以下「三井」)は、世界で最も多角的な経営を行っている総合商社の一つです。三井は、広範な事業分野においてさまざまな活動・機能を展開しており、次の14の営業本部を有しております:鉄鋼製品、金属資源、プロジェクト、自動車・建機、船舶・航空、基礎化学品、機能化学品、エネルギー(第一、第二)、食料・リテール、コンシューマーサービス、情報産業、金融・新事業、物流。
三井グループの家祖は、17世紀の三井高利です。三井物産は、数世紀に亘る鎖国の時代を経て外国貿易が開放された後の1876年7月1日に設立されました。現在、三井は世界66ヶ国に154のオフィスを展開しています。基本的な活動領域は商品売買取引と投資です(石油・ガス、金属資源、鉄鋼製品、機械、インフラ(主に電力、鉄道分野)、自動車、化学品、情報産業、物流、食料・農業、コンシューマー小売)。
三井モスクワは1967年に駐在員事務所として開設された後、2004年にはロシアおよびCIS地域におけるビジネスの拡大を目的として現地法人化されました。2010年1月1日現在、この地域には合計11のオフィスがあります(三井モスクワの本店、サンクトペテルブルクおよびウラジオストークの両支店、そして8つの事務所)。
三井モスクワは、ロシアおよびCISにおけるビジネス開発を目的としています。私たちは、必要な商品・サービスを、それを必要とする人々に提供することが私たちのビジネスだと考えて、クライエントの現在および将来のニーズを最善の形でサポートする革新的なバリューチェーン・モデルを提供するように努めています。このようなバリューチェーン・モデルには具体的には、国内および世界市場におけるマーケティング、取引の円滑化、プロジェクトの開発と管理、SCM(サプライチェーン・マネジメント)およびDCM(デマンドチェーン・マネジメント)の立案および実施などがあります。
三井モスクワは、「持続可能な成長」と「良き企業市民」たることに全社で取り組んでいます。三井の経営理念を反映して、当社の業務運営は、環境責任、社会に対する説明責任および各種社会の尊重を前面に掲げる独自のCSR(企業の社会的責任)ポリシーに基づいています。