ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

流し網漁業禁止には科学的理由があるべきだ

2014-12-23 23:13:00 | 日記

2014年12月23日
ウラヂオストク発
[流し網漁業禁止には科学的理由があるべきだ]
ロシア下院は、ロシア領海と排他的経済水域における、流し網による太平洋サケマス商業漁業を2016年から禁止させるための国会議員のグループによる法案を受け取った。
この問題について、サハリン漁業者協会アルス(“Ассоциации рыбопромышленников Сахалина” АРС)の会員セルゲイ・ディデンコ(Сергей Диденко)は、2009年にあったように、詳細を、慎重、かつ客観的に評価すべきだと語った。
法案説明では、ロシア排他的経済水域における太平洋サケマス流し網漁業は、当該魚種の再生産と沿岸地域経済に悪影響を与え、食糧安全保障のレヴェルを低下させていると指摘、この漁業の停止を求めている。
一方、ロシア太平洋サケマス流し網漁船15隻の船長は、2014年12月17日、ロシア漁船からロシアの海を引き離すことは、*米国のサケマス供給者の利益だけを残すことだと、ロシア大統領プーチンに対し緊急の要請書を送付している。
(*報告担当者 原口聖二:仮に流し網漁業が再編されたならば、市場にベニザケを供給できるのは、主にカムチャツカと米国の沿岸漁業者だけになるということ。)
流し網漁業を禁止する提案は今回が初めてではない。
2009年には下院と、ヴィクトル・ズプコフが委員長を務め、外務省、FSB、内務省、法務省、天然資源省、連邦漁業庁等の関係省庁の代表者が含まれた政府委員会において、流し網漁業の禁止は不適切だと認められ、ウラヂミル・プーチンもそれを承認した経緯にある。
ディデンコは、今回の法案を再び立案した者は、その承認と、科学的根拠を無視していると語った。
また、ディデンコは、資源保護のための科学的根拠に基づき、設定されたTAC2万2,000トンの範囲で流し網操業は行われており、当該資源の産卵行動を完全に破壊している等の主張と現状は隔たりがあると加えた。

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