2019年10月27日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[英国EU離脱 EU漁船が離脱後も英国海域に残る可能性がある]
英国ブレグジット(EU離脱)党の党首Nigel Farageは、首相Boris JohnsonがEUと合意した条件は、離脱後もEU漁船が英国海域に残る可能性を示唆していると批判した。
Boris Johnsonは、EU漁船の繰り返しの略奪漁業について英国漁業界からの長年の苦情を受け、英国海域の完全な主権を取り戻すことを誓約した。
しかしNigel Farageは、EU離脱のあり方において”clean break”(完全決別)が確保されない限り、英国海域はEU漁船に開かれたままになると警告した。
それは、移行期間中の対応等であり、共通漁業政策に基づく*現行規則では、加盟した国のアクセス原則の期限を2022年12月31日までとしている点を理由として指摘している。
*欧州連合・共通漁業政策に関する 2013 年 12 月 11 日付欧州議会及び理事会規則(No. 1380/2013)(2013 年 12 月 11 日署名/2014 年 1 月 1 日施行)
第 5 条 水域へのアクセスに関する原則
1.欧州連合の漁船は、第 3 部に基づいて採択される措置を条件として、第 2 項及び 3 項に規定する以外の全ての欧州連合の水域の海域及び資源に対して平等な権利を有する。
2.加盟国は、2022 年 12 月 31 日までに、自らの主権下又は管轄下にある基線から 12 海里までの水域について、隣接する港湾から出航し、伝統的な漁業に従事する漁船の活動を制限する権限を有する。加盟国を旗国とする欧州連合の漁船については、附属書 Iに記載の通り、各加盟国の地理上の領域での漁業活動が推進され、漁業に関わる種が生息する各加盟国の沿岸域内に固定するものとする。加盟国は本項に基づいて行われる規制や制限等を欧州委員会に通知する。