ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

#105 洋上風力発電と漁業 海外の経験 独/西 タービン・メーカ S.ガメサ 通期2,850億円の損失計上

2024-11-13 19:14:33 | 日記

 

2024年11月13日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[#105 洋上風力発電と漁業 海外の経験 独/西 タービン・メーカ S.ガメサ 通期2,850億円の損失計上]

①洋上風力発電が本当にCO2削減に貢献するのか、②洋上風力発電事業自体が再エネ賦課金だのみの不採算事業であり漁業分野を含め満足な補償等に対応がなされるのか、③政府が責任をもったMSP(海洋空間計画)を設定すべきではないのか、④政府がベースラインをしっかり作るような漁業影響調査を指導すべきではないのか。

日本での先行する欧米の洋上風力発電の漁業分野との共栄、相乗効果等の成功体験は、ほとんどが開発事業者による切り抜き発信で、実際に漁業分野の情報にアクセスしていくと様々な問題が報告されている。

世界中の漁業者は共通に、洋上風力発電プロジェクトについて、自らが知らない間に選定地が決まって唐突に説明会が始まり、漁業当局に十分なヒアリングを行うことなく、他の部局が主導する地方自治体の前傾姿勢による拙速な取り組みが行われ、事業開発者から漁業分野の科学的知見を理解しようとしない姿勢を感じていると指摘している。

一方、新型コロナウイルスのパンデミックを発端とするサプライチェーンの混乱は、ウクライナ紛争で一段と深刻化しており、輸送コストや原材料費の高騰、金利の上昇、そして、インフレにより、風力発電事業者の利益が圧迫され、内容が悪化しており、このような環境で、漁業分野を含め満足な補償等に対応がなされるのか、はなはだ疑問な状況が伝えられている。

スペインの風力タービン・メーカのシーメンス・ガメサ(Siemens Gamesa)社が、陸上風力タービンの品質問題に関連したコスト増加、ならびに洋上風力部門における製品コストの上昇と立ち上げの課題に直面し、年次会計年度2023年10月から2024年9月末までの12カ月間通期で17億3,400万ユーロ(2,850億円)の損失を計上したと“WIND POWER MONTHLY”が伝えている。

ガメサは、2023年1月から、ドイツ・バイエルン州ミュンヘンに本拠を置く、エネルギー企業シーメンス・エナジー(Siemens Energy AG)社の一部門となっており、風力タービンの供給、風力発電所の開発・管理・販売を行っている。

次は、“WIND POWER MONTHLY”の原文となる。

 

Wind turbine maker Siemens Gamesa posts €1.7 billion full-year loss

By Craig Richard, 13 November 2024

Siemens Gamesa recorded a €1.7 billion loss in its full financial year after facing higher costs related to quality issues with its onshore wind turbines, as well as increased product costs and ramp-up challenges in its offshore segment.

 

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ロシア極東のカニ王アレッグ・カンらに水棲生物資源違法利用損害賠償3,587億ルーブル  北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-11-13 14:58:22 | 日記

 

2024年11月13日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア極東のカニ王アレッグ・カンらに水棲生物資源違法利用損害賠償3,587億ルーブル]

ロシア極東地方仲裁裁判所は、国際指名手配を受けている極東のカニ王と称されたアレッグ・カンと盟友で当該漁業創業当時から右腕だったドミトリー・パショフに水棲物資源の違法利用に関する3,587億ルーブルの損害賠償請求を認める沿海地方仲裁裁判所の判決を支持した。

アレッグ・カンらは、2014年から2019年にかけて26億ルーブル相当のカニを輸出する際、製品価値を過小評価し脱税した疑いがかけられている。

脱税額は927万6,812.26ルーブルと算定されている。

関連企業は、現状の操業と新たな水棲生物資源の利用契約の権利が停止されており、これまでの契約も無効となる可能性がある。

アレッグ・カンは2010年8月13日から2014年8月1日にかけて犯罪組織を形成、2019年6月4日までの間、これを指揮した。

被告人欠席の中、組織的殺人罪で懲役17年を科すアレッグ・カンに対するロシア沿海地方裁判所の2024年4月の判決を不服とし、当該弁護士団が上訴をしたが、先に、ロシア第5控訴裁判所は、これを棄却している。

アレッグ・カンは、2010年にウラヂオストクにおいて同業他者ワレリイ・プヒデンコの嘱託殺人(刑法第33条3項および第105条2項)を組織したとして有罪判決を受けたが、当該弁護士が2024年3月、アレッグ・カン本人が死亡しており、刑事事件を終了するよう求めていた。

ロシア連邦公証人役場の電子データベースには、フルネームと生年月日がアレッグ・カンと一致する人物の死亡に関する相続事案が実際に存在しており、2023年2月14日に死亡したことが記載されている。

これに関連し、先の2023年2月、膵臓癌によってロンドンで死亡、韓国で荼毘に付されたとの情報をミディアが一斉に伝えた経緯がある。

これに対し当局は、サンクトペテルブルグとサハリンの登記所による死亡が確認されていない旨の証明書を提出し、虚偽の主張だと反論していた。

ロシア沿海地方裁判所は、アレッグ・カンが2010年に同業他者ワレリイ・プヒデンコの殺害計画を立て、報酬を支払って、共犯者を用意、殺害を組織したと認めた。

ワレリイ・プヒデンコは、商談の名目でアレッグ・カンからウラヂオストクに招待され、同市郊外のレストラン“トリ・ボガトィリヤ” (Три Богатыря:「三人の英雄」サウナ併設ロシア料理レストラン)周辺で射殺された。

アレッグ・カンは、1967年ネヴェリスク生まれで、日本との合弁企業を振出に、カニ漁業にかかわり、極東の“カニ王”と呼ばれるまでになった。

さらに、ウラヂオストクの大型商業施設を所有する実業家になったものの、かかる状況下、自身は海外に滞在しているとされている。

 

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韓国 スルメイカ漁獲 前年の半分弱 TAC消化率まだ1割  日本の資源評価 韓国の漁獲情報除外を問題視

2024-11-13 13:16:09 | 日記

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ロシア 南クリール海域イワシ勧告40万トン増 期中改定後86万トンに 日刊水産経済新聞

2024-11-13 13:06:45 | 日記

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ロシア 北部海域(バレンツ海)カニ漁獲割当オークション第2弾 2回目の応札にも不透明感  北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-11-13 12:26:45 | 日記

 

2024年11月12日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア 北部海域(バレンツ海)カニ漁獲割当オークション第2弾 2回目の応札にも不透明感]

ロシア漁業庁は、2022年に実施が用意された後、開催が延期されていた北部海域(バレンツ海)カニ漁獲割当オークション第2弾を、2024年11月13日に行うと発表、スタート・プライスは128億ルーブル以上で、参加申請期限は同年11月11日となっていたが応札者がなく不成立となった。

上場されたのは向う15年間のタラバガニ漁獲割当5ロットとなっており、3ロットは全長50m以上のカニ漁船建造、2ロットは大規模物流複合施設建設のそれぞれ付帯プロジェクトの実行が義務付けされていた。

この不成立を受け、同庁はすぐさまスタート・プライスを下げ、第2回目の当該オークションの設定を発表した。

第2回目の実施は、2024年11月28日で、参加申請受付期間は同年11月12日-11月26日、スタート・プライスは115億ルーブルとなる。

2019年の第1弾では、バレンツ海のタラバガニTAC設定の50%、5ロットが上場され、スタート・プライスが44億ルーブル、落札者は、計308億ルーブルを支払うこととなった。

また、同様に漁船建造プロジェクトが付帯義務となった。

14の漁業会社によって年間1万トンのタラバガニと7,100トンのズワイガニ(オピリオ)、そして4万5,000トンの魚類等を生産するロシア”北西漁業コンソーシアムSZRK”(Северо-Западный Рыбопромышленный Консорциум”СЗРК”)の代表セルゲイ・ネスヴェトフは、当該オークションの第1弾でさえ、莫大な金融債務を抱えている中、第2弾の設定は法外であり、タラバガニの需要を過大評価していると言及、オークションへの参加は経営的に成立しない可能性がると指摘する。

従前、バレンツ海のロシア産カニの主要市場は米国と欧州で、製品は冷凍だったが、現在は、これらが制裁措置により封鎖されている。

一方、アジア市場、特に中国は活製品が主軸で、このための大陸を横断する物流コストも大きく、冷凍製品の市場も開拓されつつあるものの、飛躍的な拡大はないと予想されている。

当該オークション第2弾の2回目についても応札に不透明感が漂っている。

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ロシア 来年2025年の極東海域におけるカニ類のTACの目的別配分が行われる  北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-11-13 10:50:04 | 日記

2024年11月13日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア 来年2025年の極東海域におけるカニ類のTACの目的別配分が行われる]

ロシア漁業庁は、2024年11月8日付命令No.636により、極東海域のカニ類のTACの投資、商業漁業、科学研究、遊漁、そして先住民族向けの目的種別配分を発表した。

これに基づき、別途、企業別漁獲割当配分が行われることになる。

同庁は、2024年10月2日付命令No.567により来年2025年のロシアEEZにおけるカニ類のTACを別表のとおり承認しており、極東海域8万250トン、北部海域(バレンツ海)2万8,600トン等、計10万9,830トンが設定されている。

 

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