ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

またがり資源スルメイカ 日本・韓国・ロシアEEZ  TAC/漁獲勧告設定推移  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2025-02-15 16:42:40 | 日記

 

2025年02月15日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[またがり資源スルメイカ 日本・韓国・ロシアEEZ  TAC/漁獲勧告設定推移]

日本国水産庁は、2025年2月12日、水産政策審議会資源管理分科会で2025年度漁期(管理期間4月-翌年3月)の関係国と“またがり資源”となるスルメイカのTAC設定を1万9,200トンとすることで承認を得た。

現在、日本は、2024年度漁期中で、当該設定は7万9,200トン(初期設定2万9,000トン)となっている。

韓国も2024年度漁期(管理期間7月-翌年6月)中で、TAC設定を6万3,091トンとして操業を行っている。

ロシアは、資源特性からスルメイカをTAC魚種から除外、漁獲勧告量の設定により管理している。

ロシアの今年2025年(管理期間暦年)の漁獲勧告量(日本海/南北クリール海域)は、3万2,668トンに設定されている。

2021年-2025年の当該“またがり資源”の日本EEZ、韓国EEZのTACと、ロシアEEZの漁獲勧告のそれぞれの設定比較は別図のとおりとなる。

なお、当該資源にアクセスが可能な中国、北朝鮮に関する漁獲上限設定に関する情報は確認されていない。

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2024年ノルウェー水産物年間輸出実績が発表される 対日金額 過去最高を更新 サバ5.2万トン

2025-02-15 12:09:32 | 日記

2025年02月15日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[2024年ノルウェー水産物年間輸出実績が発表される 対日金額 過去最高を更新 サバ5.2万トン]

ノルウェー水産物審議会は、昨年2024年の水産物年間輸出統計の実績を発表した。*NOK:ノルウェークローネ 1NOK=約14.077円(2024年平均)

ノルウェーは昨年2024年、1754億NOK(2兆469億円)相当の水産物を輸出し、輸出総額において過去最高を記録した。

日本への総輸出数量は9.3万トンで2023年から8.8%の減少となったが、金額は3%増加の52.5億NOK(739億円)となり、過去最高を更新した。

主要魚種ごとの結果は次のとおりとしている。

(1)サーモン

サーモンは輸出額歴代最高を記録した。サーモンはノルウェーの水産物輸出の中で輸出額が最も高い魚種で、全体の輸出額の約7割を占めている。

①サーモンの総輸出数量・金額

125万トン 前年比1.78%増

1228億NOK(1兆729億円) 前年比0.32%増        

②日本へのサーモンの輸出数量・金額

2.4万トン 前年比1%減

29.9億NOK(422.1億円) 前年比1%増

(2)トラウト

トラウトは輸出額が増加した。トラウトはノルウェーの水産物輸出の中で数量と金額が5番目に高い魚種となっている。

①トラウトの総輸出数量・金額

7.5万トン 前年比32%増

67億NOK(950億円) 前年比23%増 

②日本へのトラウトの輸出数量・金額

2,815トン 前年比14%減

2.9億NOK(42億円) 前年比23%減 

(3)サバ

サバは輸出額が増加した。日本はノルウェー産サバの最大輸出相手国であり、漁獲量の約半分が日本に供給されている。

①サバの総輸出数量・金額”

31万トン 前年比5%増

82億NOK(1166億円) 前年比31%増

②日本へのサバの輸出数量・金額

5.2万トン 前年比13%減

14億NOK(197.5億円) 前年比2%増

(4)ニシン

ニシンは輸出額が増加した。ニシンはノルウェーの水産物輸出の中で輸出量が3番目に高い魚種となっている。

①ニシンの総輸出数量・金額

22万トン 前年比4%減

42億NOK(596億円) 前年比5%増 

②日本へのニシンの輸出数量・金額                

3,607トン 前年比4%減

8737万NOK(12.3億円) 前年比8%増

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クリール列島開発 投資プロジェクトへの税制優遇措置拡大法案下院へ提出される  北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2025-02-15 05:41:41 | 日記

2025年02月15日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[クリール列島開発 投資プロジェクトへの税制優遇措置拡大法案下院へ提出される]

クリール列島(含北方領土)での活動に税制優遇を受ける機会を拡大のための、ロシア財務省とロシア極東発展省が共同で用意した関連法案が、今般、下院へ提出された。

現在、2022年1月1日以降に南クリール、クリール、北クリール地区に登録された組織は、一定の基準を満たすことで、登録日から20年間、所得税、財産税(交通税、土地税、固定資産税)の支払い免除、保険料の給付等の措置を受けている。

今回の法案はクリール列島で事業を行っている企業が設立した新しい法人まで対象範囲を拡大するものとなっている。

これらの給付を受けるためには、ロシア政府が定めた基準を満たす新たな投資プロジェクトを実施することが条件となる。

当該プロジェクトは、極東の社会経済発展に関する政府委員会によって承認されなければならない。

 

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ロシア 北部海域(バレンツ海)カニ漁獲割当オークション第2弾 第4回目 3/5ロット資源利用契約へ  北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2025-02-15 05:14:15 | 日記

2025年02月15日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア 北部海域(バレンツ海)カニ漁獲割当オークション第2弾 第4回目 3/5ロット資源利用契約へ]

ロシア漁業庁は、2022年に用意された後、開催が延期されていた北部海域(バレンツ海)カニ漁獲割当オークション第2弾の実施を試み、第1回目を2024年11月13日に設定するも応札申請がなく不成立、スタート・プライスを下げ、第2回目を2024年11月28日に設定したが同様に失敗に終わったことを受け、これをさらに引き下げ第3回目を年明け2025年1月23日に設定したものの、やはり、受付期限の1月20日までに応札申請がなく不成立となった。

これを受け、同庁はスタート・プライスを更に引下げ、第4回目を2025年2月18日に実施すると発表、参加申請受付期限は同じ14日までとなっていた。

当該申請を期限までに、それぞれムルマンスクの“ポリャルヌイ・ロソスィ”(Полярный лосось)社が2ロット、“アークチスキー・ロソスィ”(Арктический лосось)社1ロット、計3ロットを提出、他に応札申請がなく、規則に従い無競争、スタート・プライス93億ルーブルで資源利用契約されることになった。

上場されたのは向う15年間のタラバガニ漁獲割当5ロットで、3ロットは全長50m以上のカニ漁船建造、2ロットは大規模物流複合施設建設のそれぞれ付帯プロジェクトの実行が義務付けされていた。

スタート・プライスは第1回目の128億ルーブル、第2回目の115億ルーブル、第3回目は104億ルーブル、そして今回が93億ルーブルだった。

今回、資源利用契約された3ロットの対象はいずれも漁船建造プロジェクトで、大規模物流複合施設建設プロジェクトの2ロットが残った形となる。

2019年の第1弾では、バレンツ海のタラバガニTAC設定の50%、5ロットが上場され、スタート・プライスが44億ルーブル、落札者は、計308億ルーブルを支払うこととなった。

また、同様に漁船建造プロジェクトが付帯義務となった。

14の漁業会社によって年間1万トンのタラバガニと7,100トンのズワイガニ(オピリオ)、そして4万5,000トンの魚類等を生産するロシア”北西漁業コンソーシアムSZRK”(Северо-Западный Рыбопромышленный Консорциум”СЗРК”)の代表セルゲイ・ネスヴェトフは、当該オークションの第1弾でさえ、莫大な金融債務を抱えている中、第2弾の設定は法外であり、タラバガニの需要を過大評価していると言及、オークションへの参加は経営的に成立しない可能性があると指摘していた。

従前、バレンツ海のロシア産カニの主要市場は米国と欧州で、製品は冷凍だったが、現在は、これらが制裁措置により封鎖されている。

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