2025年02月05日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[米国トランプ政権商務長官候補 ロシア産水産物制裁措置継続を言及 上院議員“共産主義の魚”と発言]
米国は、2022年7月、ロシアからの水産物製品の輸入を全面禁止し、更に2023年12月には、第3国が加工した製品についても、ロシア原産水産物の輸入を禁止する追加制裁措置をとった。
米国大統領ドナルド・トランプから商務長官に指名されたハワード・ラトニックは、2025年1月29日、上院公聴会において、アラスカ州選出共和党同院議員ダン・サリバンからロシア原産水産物への当該制裁措置を継続するように追及を受け、その意思を示す発言を行った。
ノルウエーに本部を置く水産業グローバル・ミディアが伝えた。
サリバンは当該制裁措置の関連法の立法にイニシアティヴをとった経緯があり、米国の“自由の魚”(freedom fish)、アラスカの“自由の魚”の消費拡大のため、ロシアと中国からの“共産主義の魚”(communist fish)を市場に流入させないことを約束してほしいと要求した。
これに対しラトニックは“共産主義の魚”は排除しなければならないと語り、当該制裁措置を維持すると述べた。
スケトウダラやサケマスなどのロシアと米国の水産物は、世界の主要市場で激しい競争を繰り広げている。
*報告担当者 原口聖二:ロシアには、共産主義者も左派も存在するが、もはや、共産主義は国策を決定するイデオロギーではなくなっている。国家イデオロギーとしての共産主義は、ロシアではもう存在していない。これがロシアの公式の立場となっている。「いかなるイデオロギーも、国家イデオロギーあるいは強制的なそれとして定められることはない。」と1993年に採択されたロシア連邦憲法第13条にうたわれている。
これが、先行するソ連憲法(1977年)との主な違いで、このソ連憲法では、ソ連共産党は「社会を指導し、方向づける勢力であり、政治体制、国家機構、社会団体の中核である」と強調されていた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます