名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

日影平のスノートレッキング

2012年01月18日 | セカンドルーム

 

乗鞍岳西麓の日影平は高山市岩井町と朝日町にまたがる高原で、起伏に富んだ地形は美しい森を作り、多くの野生動物も棲みついている。


ここは季節ごとに自然の景観が変わるので、飽きることなく何度も訪れている。
今の季節は、潅木や密生した笹薮が深い雪に覆われるので、かんじきを付ければ森の奥深く分け入ることが出来る。
コースによって「輪かんじき」と「スノーシュー」を使い分けているが、今回は輪かんじきを使った。
最近はスノーシューを利用して、ガイド付きのトレッキングツアーが盛んに行われるようになった。
冬に人に会うことが珍しかった上高地や、乗鞍高原の奥地で、自然体験を楽しむグループの姿をよく見かける。
輪かんじきは猟師や樵、炭焼きを生業とする人たちが使った道具で、藁靴やわらじの上に付けて、険しい雪山を自由に駆け回っていた。


地方によって形や材料は違うが、飛騨地方ではクロモジ(爪楊枝に使う)やイタヤカエデ、タモなどが使われる。
いずれの木も強靭で粘り強く、かなりの重量や衝撃にも耐えられる。
材料の木を蒸して皮をはぎ、U字形にして乾燥した後に組み立てる。
以前炭焼きをしていた人に作ってもらったクロモジの輪かんじきは、軽くて華奢な感じだが、意外に頑丈で深く潜ることもない。
昨日のコースは急斜面を登ったり、谷へ下る場所もあったので輪かんじきを選んで正解だった。


スノーシューは、比較的傾斜の少ないパウダースノーや、浮力が強いので重い荷物の時は威力を発揮する。
軽金属や雪の付き難いナイロン樹脂などを使い、締め具も使いやすくデザインも豊富なので、アウトドアーの人気商品になっている。
輪かんじきを作る人も、登山に使う人も少なくなってしまったが、先人の知恵が生かされた道具は機能的で見た目も味があって美しい。
蓑をまとい菅笠を被ったまたぎや樵りだけでなく、ファッショナブルな山ガールが輪かんじき姿で上高地あたりを歩いたりしたらカッコいいと思うのだが・・・。


 樹氷の森をスライドショーでご覧ください。

コメント (8)
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