名古屋・名駅街暮らし

足の向くまま気の向くままに、季節の移ろいや暮らしのあれこれを綴ります。

新潟の地すべりは天災か?

2012年03月14日 | セカンドルーム

 

今朝の名古屋は快晴で、放射冷却も加わって震える寒さだった。
出足をくじかれて、、高山行きを延ばしてしまった。
飛騨の山里では、ダイヤモンドダストが舞っていたかも知れない。

午後からは気温も上がり、春らしいぽかぽか陽気になった。


夕方、ユキをつれて白川公園まで散歩をしてきたが、噴水のしぶきも気にならなかった。
これでようやく水温む春の陽気になるのだろうか。

今朝のテレビはどの局も、新潟県上越市の地すべりの様子を生々しく伝えていた。
地滑りの規模は幅150メートル、長さ770メートル以上で、現在も時速十数センチの早さで土砂や雪の塊が動き続けている。
記録的な豪雪に見舞われ、大量の雪解け水が粘土質の地下に大量にたまり、上にある層が不安定になって地滑りを起こしたと見られている。
県の担当者も「傾斜も緩く山すそで止まると思っていたが、予想をはるかに超えた。」と言っている。
今回も、またぞろ専門家や役人は、想定外の天災と言わんばかりであるが、果たして人災の要素はなかったのだろうか。


 

 

 

 

 

 時事通信より

写真を見る限り、地滑りを起こした山は斜度が10度ほどのなだらかな丘陵で、山頂部分は立ち木が伐採されて広い雪原になっている。
山腹の黒い部分は、おそらく杉の人工林と思われる。
かつて国策で進められてきた杉や檜の植林事業は、保水力があり深く根を張る広葉樹を伐採して、国土の4分に1以上を人工林にしてしまった。
林業の育成や振興を怠り、輸入材に頼っている間に山は荒れ果てて、深刻な災害を起こしている。
手入れされない人工林は、深く根を張ることもなく貧弱で、草も育たないし保水力も弱くて地盤も不安定だ。
土砂と一緒になぎ倒されたおびただしい杉が、橋や家を壊し川を堰き止めている映像は、過去何度も見せられてきた。
 
今回の地すべりを見ていると、被害の内容や規模は別にして、福島原発事故が重なって見えてくる。
地滑りの原因は予想外の積雪と、崩れやすい地盤が原因であろうが、素人目には放置された人工林が、被害を拡大させた一因ではないかと思われてならない。
国策であるから安全で正しいという神話が、今回も音を立てて崩れていくようだ。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする